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没落する文明 (集英社新書)

没落する文明 (集英社新書)
没落する文明 (集英社新書) 萱野 稔人 神里 達博

集英社 2012-02-17
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バブル崩壊この方、1兆円の真水とかリフレとか、とかエンジンの空ぶかしし過ぎでもういいよ、みたいな人が増えてきて、これもその一派です。

文明の没落、それはお前のライフサイクルだろと言う人も混じっていますが、その流行で、辺境文化などをチマチマ地味に研究してきた人が、日の目を見たようです。

世界は20世紀に石油文明がおこって、戦闘機が主力になり、第二次世界大戦で核が完成して、日本へ落ちます。そして石油を使うイノベーションが終了して、金融工学などで延命させようとするが失敗した、という見立てになっています。

なら、ロケットとかやってる人は時代遅れなのでしょうか、国費では事業仕訳され、ヴァージン・アトランティックやホリエモンなど民間投資に任されています。

そこへ来た原発事故、で、反原発派の勢いが良いです。

とりあえず、人口を3000万(江戸時代の人口)にまで減らす方法を教えてください、と思うのですが。

中東の石油が100年しか持たないという一方で、アメリカで自給自足可能量のオイルシェールがみつかったりして、石油の寿命は諸説紛々です。

原発は、ドイツでは廃止の方向ですが、他の国では主力です。

新しい投資ジャンルは、ITとか遺伝子工学とか、いくらでもありますが、ライブドア事件や小保方さん事件など、手痛い失敗の例があり、日本は噛めない、ということか。

ここ300年くらいで、世界があまりに獰猛に進化したため、今この方向へ舵を切ると、日本は江戸時代じゃなくて、アボリジニだと思うのですが。

民族陶芸などをやって細々と暮らす、保護動物です。


災害も一種の暴力ということで、政府もヤクザも土木事業を中心に興ってきたとか、鉄砲の伝播と刀狩とか書いてあります。

大統領選が近づくと、アメリカでは戦争をおこして1つにまとまる雰囲気なのと比べて、日本だと震災が原因で政府が倒れるとか。

民は寄らしむべし、知らしむべからず、という政治をしていると、ヘタったときに全部お上のせいにされるのはありそうです。庶民の有権者としての、責任感は薄いです。元々祭りごとの神を、元首に祭り上げようというような国です(自民党憲法改正案)。

南海トラフ地震が起きたら、陛下のクビをはねるのか。うわ、不敬。でも、日本人は、先の戦争で、間接的に天皇を殺しかけた国民です。

何故か自民党政権の時には大災害がおきませんが(1995年、2011年)、テポドンばかり飛んできます。

中国のように易姓革命(民衆の暴動による天子交替)の無い日本では、災害と復興が革命の代わりを果たしたそうです。

制圧や革命をやれば、圧政者としてふるまうのに、震災復興をする政府は、被害者としてふるまうという、倒錯した姿勢とか。

この本で示される希望が災害先進国くらいしかないのが、シケています。原爆のときと似ているか。二度と過ちは繰り返しませんから。

なら震災の来ない間は何をして過ごせばいいのでしょうか、出稼ぎなどをしつつ、自衛隊などを世界中の被災地に送ればいいのか。

海外とビジネスしてると、技術とか盗まれるし、外人怖いし、戦争になることもあるし、という内向き爺さん派といえばいいか。

日本中を貧乏にして攻め込む価値を無くす、焦土作戦みたいですが。震災の被害を受けたからと言って、攻め込まれないとは言い切れないし。日本は、地政学的には、なかなか大事な島のようです。没落するのは勝手だが、アボリジニ化しても要塞化しても、どっちにしろ、放置しておいてもらえない。なむなむ。

世界に広がる暴力をどうするのか、言及なしで胡散臭いといえば胡散臭いです。

元々そんな権限ないですからーと言うリアリズムなのかもしれないですが、左寄りのトーンでまとまっているでしょうか。

見ての通り、私は左寄りではないですが、本書は面白いです。

 

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