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若者殺しの時代

若者殺しの時代 (講談社現代新書)
若者殺しの時代 (講談社現代新書) 堀井 憲一郎

講談社 2006-04-19
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60年代のカウンターカルチャーで潮流をつくった青年たちが、80年代以降、資本に回収されていく流れを追う本です。

70年代の恋人たちのイメージといえば、安いアパートに同棲して銭湯へ通う「神田川」とかだったのが、バレンタインデーやクリスマスが恋人の日ということで、ホテルやレストランがプレミアム料金みたいになったのはいつからか。年越しディズニーランドとかも人気があります。

で、この本は、80年代の若者向け雑誌のアンアンやポパイを漁って、若者が資本に回収されていく過程を追っています。

メディアは、ディズニーランドとか、70年代にはなかったバレンタイン、クリスマスはレストランとホテルで、トレンディドラマみたいな生活を特集しています。

穏やかな経済発展を遂げた欧米にはあまりなかった流れというか、今だと急激に成長している中国などにありそうな話ですが。

一杯のかけそばブームって何だったのか。貧乏を知っている世代と、そうでない世代の分かれ目があるようです。

そういうメディアのつくる、わけのわからないブームに切り込みを入れてくれます。

コラムニストや早稲田の漫画研究会という、世間を躍らせるサイドから見て、若者殺しの時代という分析になっています。

バブル期の話に限定されています。

90年代にバブルが崩壊して、金を使わず、安く遊べ、金がなければ、円光して稼げ、みたいな、ティーンエイジャーを食い物にしていく過程はあまり触れられていません。

逃げろというのは草食化とか、経済界が若者がモノを買ってくれない言い始めて久しいので、既に逃亡完了で、今さら浅田彰の逃走論か。

村上春樹エピゴーネンみたいな文体が、センチメンタルな気分を掻き立てるというか。ブームをつくった側だけあります。

しかし、とってつけたように最後に1ページくらい日本の伝統回帰とかなんとか書いてあるのは、あまりにヘボく。

同じ手法ではブームがつくれないことを示唆しているか。さんざんバブルで踊った挙句の、老人の繰り言になっていて残念です。

 

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