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時計じかけのオレンジ

時計じかけのオレンジ (ハヤカワ文庫 NV 142)
時計じかけのオレンジ (ハヤカワ文庫 NV 142) アントニイ・バージェス Anthony Burgess

早川書房 1977-06
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キュートなタイトルで手に取っても、危ない表紙で棚に戻させる勢いの本書。

キューブリックの映画とオチが違います。
キューブリックはオチが違うとかで、よく原作者とケンカをしています。

暴力野郎が矯正プロジェクトにかけられますが、元の暴力野郎に戻ってしまうという、皮肉たっぷりのシナリオに馴染めそうか。

主人公たちは、トルチョックとか、ハラショーとか、よくわかんない独特用語をつかいつつ、通りがかりの人をボコって金を奪ったりします。そして彼らの言葉遣いは、なまっちろい白い腕、ではなく、ユリのような白い腕、とか言います。俺はホームレスとかぼろきれ野郎が人生について語るのを聞くのが好きだ、とか。
粗暴な奴なら警官が棒で殴っておしまいですが、知能犯は何かと問題視されるのは何ででしょうか。単なる変態かもしれないのに。
ケンカなんかも、このヤギの睾丸野郎!というわけで、始まっちゃった、とか。
筆者は言語学者だけあって、罵り言葉一つとっても風雅です。

言葉使いをきれいにすれば、素行がよくなる、みたいなことを聞いたことがありますが、これを読むとそれは全くないことが分かります。実際はもっと、ユリのような白い腕、とかいってたら、性格も大人しくなるみたいな、ことがありそうですが。無いか、よくわかりません。

私は映画より原作のオチのほうがひどいと思いました。主人公が、もう暴力のことを考えてもワクワクしない、というところで、原作者は、主人公が回心しない小説なんかクソだ、とかいうのですが、逆にこっちのほうが、俺の子供も同じことをするだろう、とかいっていて、暴力行為がまるでヤンキーのおいたみたいになっているので、不謹慎です。

暴力は若い頃にかかる麻疹などではなく、何かしら別のことで発散させなければいけない深刻な犯罪である、と考える人には許せないオチかもしれません。

そういう構成はあまり美しくないが、これは暴力ポエムで、理屈はどうでもよさそうですが。

 

 

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