ちきうアネクドート

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ゴモラ

ゴモラ [DVD]
ゴモラ [DVD] マッテオ・ガッローネ

紀伊國屋書店 2012-05-25
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アマゾンには乾いた視線などと書いてありますが、ユルイ諦観にあふれた映画でした。

辺境のイタリア人は、全員が「おーとくちゅーる」「ゆーろ」みたいなハイソなところから流れてくる、ドブ浚いのような作業にタラタラぶるさがって生きています。が、神経ピリピリしたマフィアが殺し合いをするでもなく、その辺がネオリベの尖兵のアメリカのマフィアものとの違いかもしれません。

金融は世界の伸びる地域に投資するようになり、

例えばこの映画にある、ゴモラというイタリアの南部地方は、これまでの投資対象から外れ、空洞化しています。

ただ、こんなの、途上国では当たり前じゃないですか。

イタリアの南部は難民の漂着口にもなり、いろいろ大変です。忍びよる周縁、先進国の地方民に明日は我が身と、震えを催させた映画です、多分。

ゴモラは、イタリアで既に地方助成金とかがないから、建物の全てが老朽化がひどく、場末な感じを醸し出します。推測すれば、繊維産業で潤っていたが儲からなくなってボロ化したようです。

街の経済は崩壊して、マフィアというにはユルい人が地域を統括したりしなかったり、あと学校とかもなさそうだけど大丈夫か心配になります。日本だと山谷や西城地区に出稼ぎ人夫が集うのと比べて、コミュニティそのものが廃墟化しています。

パリコレとかの、オートクチュールとかのドレスの下請けがクローズアップされます。で、40日25ユーロとか、30日、30ユーロとか一番早く安くあげられるところを落札させるシステムはあざといです。ワタミみたいな社長がいたら、やりたい放題です。ライバルを蹴落とすために安く落札してしまって、残業代が絞り出せないのでどうしようと思っている社長がいます。そこへ、中国人が寄ってきて、「私アナタのこと尊敬しているね。アナタ私たちのところにきて裁縫の講義するね。一回25ユーロ」とかいって、今すぐ現金が欲しい社長にとってはグラっとくるが、それはイタリアのマフィアにとっては究極の裏切りになるので迷うところです。


ヤクザの下っ端の少年たちが、俺はトップになるとかいって、廃屋の浴槽に入ってハヒャヒャとかやって、ロバートデニーロか誰かイタリア人俳優がでているマフィア映画、スカーフェイスにそういうシーンがあるのですが、そういうのが無邪気で楽しそうですが、最後の死に方はしょうもないです。

 

マフィアの縄張り荒らしをしている少年たちをボスが叱るところなどは、大甘で、とにかくゆるいマフィアです。日本の部活の先生とかのほうが怖い。全ての人が搾取されるということに鈍感で、こういうところは共産党とか入り込んでいないのか。

 

イタリアはそれで成り立っているよね、それがよくわからない、ザルです。上は偉い人、下はマフィアでガッチリスクラムをくんでいる既得権益層社会なのか。議員もサイドビジネス産廃を扱っていますが、こうした産廃はユーロ内から合法的に廃棄されているというラストのキャプションが衝撃です。

こういうのが必ずしも不幸かと言われると、逆さに振っても鼻血も出ないほど絞り上げられるプランテーションなど、違うタイプの不幸はあるし、何とも言えないです。

 

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