ちきうアネクドート

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おくりびと

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おくりびと、を各地域で何と呼ぶのか知らないですが、僧ではないし、死体処理人でもないという、微妙な扱いをされています。

葬式は出たことのある人も、何となく人付き合いなどに忙殺されて、あまり真面目に考えたことがなさそうです。あったら、すみません。私は、あまりありませんでした。

海外の派手なお葬式を見ると、祭りやん、ただ口実をつけて騒ぎたいだけやんと思いますが、日本の葬式は見た目が辛気臭くて悼んでいるように見えても、その実態はただの世間といえば世間です。

亡くなった人の体を清めて棺に納める仕事、おくりびとですが、主人公の本木正弘は、チェンバロ奏者というハイソな仕事で食い詰めます。そして田舎へ戻り、胡散臭い求人雑誌の、人々をあの世に送り出す旅行会社、という広告に騙されて、特殊清掃と納棺師を兼ねたような仕事につくハメになります。

汚れ仕事だということは、2chなどで掃除屋か何か、独り暮らしで死亡した人の部屋をきれいにする仕事のスレッドとかを見ていたので、あまり衝撃がありません。
会社で人肉っぽい鶏肉を食べているとか、葬儀屋ギャグのようなものが、ユーモラスなつもりか、むしろ生々しいです。世の中で賤職とされるものを美しく描いて映画賞のパタンでありがちか。屠殺とか、子豚のいた教室とか。

いろいろな流儀のお葬式をシークエンスで見せるシーンが良かったのですが、プロジェクトエックスみたいな感じで、盛り上がりました。

もしくは、しんみりしたりグロかったり、テイストがごった煮で、どちらかというと大衆よりというか、手放しで名作、万歳という感じではないです、俗っぽいです。

故人をあの世に送り出す仕事、とはいえ、ヨゴレた仕事として、田舎で差別がすごいのが驚きました。

彼女を事故死させたヤンキーが、「みゆきはお前らのせいで死んだのは違いないっぺ。一生あの人みたいな仕事をしてつぐなうべや?」とか言われています。

そこが都心のドライな事故屋とは違いますが、事故屋のバイトの人も、職業を聞かれて、死体片づける仕事やってまーす、とはいわないだろうけど。

葬式業界の効率化への警鐘ってこともないだろうけど。おくりびとで検索すると、おくりびとアカデミー(納棺士養成学校)、というのもでてきます。

エンバーマーとか、海外にもあると思いますが、それを映画にするとか、そういう感性は独特です。聖と俗。

葬式は、故人が亡くなって悲しいというのと、儀式的な面が独特にまじりあって何とも言えないというか。

この映画自体、自然に泣けるシーンと、人を泣かせるためにつくられたシナリオが儀式に似て、人工的な按配で混じりあい、まさに葬式映画でした。

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