ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

消費するアジア - 新興国市場の可能性と不安

消費するアジア - 新興国市場の可能性と不安 (中公新書)
消費するアジア - 新興国市場の可能性と不安 (中公新書) 大泉 啓一郎

中央公論新社 2011-05-25
売り上げランキング : 113586


Amazonで詳しく見る by G-Tools

 

 

メガリージョン(大都市圏)が経済をけん引するアジア、とあります。アジアでは日本と違い、地方への富の再分配は行われていません。そこで経済の発展度合いは都市単位で見たほうが良く、捨て置かれる農村などは、購買力ゼロ、海外援助協力隊やNPOなどの領域でしょうか。

貧しかったアジアも、海外からの投資が盛んになり、富の蓄積が始まったようで、中間層が勃興して、都心に集まっているようです。

税率を下げないと企業を引き付けられない都市部と、富(税)の配分を求める農村のバランスと書いてあります。

タイの政変などに触れられています。

日本は突出して農村に配分をしてきた国家で特殊例とも思い、この先は財政難や企業の減税を求める声でそれも立ち行かないかもしれず、アジアと似たような感じになるのだろうか。

また、タイやマレーシアのいわゆる「中所得国のワナ(middle income trap)」(=先進国企業の生産拠点や、資源国として経済成長を謳歌してしまったために、新しい産業の育成を怠り、成長スピードが鈍化する現象)とその克服の事例紹介など。

東南アジアの都市はスラムを持ち、その労働力のダンピングで持っているようなところが無いでしょうか。

日本はこの先すべての都道府県が、インフラの整った都市とはいかなくても、都心で職にあぶれた人たちがいつでも戻ることができるスローライフの地方を整備できたらいいと思います。GNPには表れない豊かさと、GDPの最先端を走る都市部は両立するか。

本書の、消費するアジア、というタイトルは、、アジアにおける日本の立ち位置(アジア市場の開拓)、という読者ニーズを無理やり接ぎ木したかんじです。曰く、世界のニーズは高級品と底辺層向け格安消費に二分されるが、中間所得層の勃興で日本の高級志向の商品にも希望があるといいますが、その中間層の資金供給元の産業はあるのか。

本書の趣旨はそんなに深いことは言っていませんが、データなどが詳しいので、細かい論拠のデータ部分に興味のある方は手に取るといいと思います。

 

日本人は太平洋戦争でアメリカに負けたものの、根性は認められ、安倍首相の祖父、岸信介などが戦犯から復帰しましたが、

彼ら政治、経済人などは、アメリカから東南アジアを任され、反共の砦として投資を肩代わりしてきた地域で、デヴィ婦人とか、掘ればいろいろ出てくると思いますが、

集団的自衛権による日米軍作戦一体化は、その文脈でいえば元々自然な感じはします。その各業務が、日本にとって割が合うか合わないかは、多国間の話し合いや、交渉の余地があると思いますが。

何かにつけて東アジアが注目されるのは、そういう文脈を感じました。