ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

犬の力

犬の力 上 (角川文庫)
犬の力 上 (角川文庫) ドン・ウィンズロウ 東江 一紀

角川書店(角川グループパブリッシング) 2009-08-25
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世界的ベストセラーで2011年頃は書店で山積みになっていました。

売れ線にしてはハードな内容というか、アメリカはともかく日本でよく売れたと思いました。

しかし圧倒的取材に基づいたディープな内容に、鮮やかなサスペンス、納得の一冊です。

メキシコ系移民の主人公はCIAに属しつつ、親族の移民グループが麻薬ビジネスをしているので、裁量で大目にみたり、目に余れば摘発することもあるようです。捜査にはコネが欠かせないので、半分野放しにされているとか。互いにチクリあったり、逃げ場はありません。

いまアメリカで怖い地下組織といえば圧倒的に中国系と南米系で、ノー倫理のバーリトゥードで水面下で暗闘しているとか、もうゴットファーザーのコルシカマフィアとか、そういう時代は昔日の灯です。

私の魂を剣から、わたしの愛を犬の力から、解き放ってください。

裾野はワールドワイドで、カトリック系のメキシコの教会からバチカンまで絡んでいて、そういうのが犬の力と象徴されます。地獄の番犬ケルベロスとか書いてあります。

働きアリの日本人が日本株式会社から逃れられないように、メキシコ人は麻薬戦争から逃れられないとすると、不毛な因果律の元に生きています。

メキシコでは税収よりも麻薬収入のほうが多い為、警察より麻薬組織が勝ちます。

こういうことがめぐりめぐって昨今のアメリカの大麻の合法化などにつながっているようです。

どうでもいいのですが、煙草の追放と大麻の解禁は、ほぼ同時でしたが、業界サイドで、何か協調の意志でもあったのか。麻薬撲滅を願うならこういう見事なオチで納得していてはいけない可能性すらありそうか。散らかして片づける手腕がすごい。

 

 

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