ちきうアネクドート

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デタッチメント

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底辺校で、モンスターペアレンツ対応や、その地区の不動産の価格を上げるためにテストのランキングを上げようというプレッシャーなど、各種利害の狭間で毎日職務をこなす教員たちが出てきます。上から何人リストラしろとかいわれる中間管理職の人と似ているか。

とりあえず各先生の荒れた生徒たちを扱う手腕に関心します。ファックユーっていわれたらファックユーをオペラで歌っちゃったりとか、

そこには開き直った明るさがあり、タフに見えるのですが、その人がまた大量の安定剤を飲んでいたりして、アメリカの理想を信じていいのかよくないのか、微妙な感じです。

また主人公は家族関係でトラウマがあり、他人と距離を置くことができて不良生徒を扱うのがうまく、国語の先生ですが、本はどん底にあるときに人生を救うことがあると淡々と語る姿が説得力があります。

ゴミ捨て場に向かって話しているのと同じで、誰にも通じていなかったりするのですが、それがよけいに求道者のようです。

個人の可能性を信じるアメリカの教育現場は、まだ年功序列権威主義が残り、それに安易に頼りがちな日本よりは、深化する可能性を秘めているというか、

人にどう思われようとも自分の正しいと思うことをするアメリカの価値観が救いになっているというか、

日本でよくいわれる、生徒が思い通りにならないとか、分かってくれないというのは甘えというか、権威主義の裏返しというか、

日本だとこういう職人肌の先生たちも、集団の関心を引けないということで、ただの濡れ落ち葉で終わってしまうのが残念です。

売春する生徒、自殺する生徒、動物虐待する生徒、学校の先生に限らず、世の中の矛盾や、困っている他人の人生にコミットメントすることは難しい。人は人を救えない。

主人公のイタリア系の太い下がり眉と、途中に挟まれる紙芝居のような絵が緩衝剤というかシビアな現実のなかにもゆるフワな雰囲気をだしていますが、それが尚更メランコリーです。

 

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