ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

ナンバーワン・コンストラクション

ナンバーワン・コンストラクション
ナンバーワン・コンストラクション 鹿島田 真希

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いつも生々しい方向へ倒錯して、普通の人がついていけない領域に突入している鹿島田真希の中ではアタリです。

建築業界の小ネタなどもあって、普通に社会に流通している概念が中心です。

ゼネコンや建築現場には、ヘルメットで酒を飲むなどの体育会系の慣行が蔓延りますが、図面などを引いている建築学科の教授は、逆にモヤシなのか、中身は少女漫画のように倒錯しています。

まず建築学部のイケメンのN助教授は嫌世感に囚われた男で、婚約者に冷たくして振り回すのが趣味です。例えば、自殺を唆して、間接的に人を殺すのが至高です。

はい、普通に社会に流通してません。でも、文学なので、そういう要素もないと進みません。

で、僕のイサク(犠牲の羊)になってくれとか、恋人に言い放ちます。

イサクは、旧約聖書の、信心者が、息子を神への生贄にしそうになる、が神に止められる、ややヒドイ話です。

聖書もわけのわからん比喩が多いですが、息子を戦場に送り込む年配世代の気持ちでも出したのか。

で、その婚約者も共犯者のようで、その理不尽な要求に従っています。さすがに死ぬところまでは行きませんが、浮気されても文句を言わないとか。

そのN教授は、イケメンでなければ、ただの変態です。彼女は少女漫画の原作とかやれば売れそうですが、少女漫画の読者にこういうギャグは分からないか。それに、文章も上手いので勿体ないし。

で、そこへ亀裂をいれるオッサンのS教授がいます。S教授はノンビリ屋の楽天家で、近くの喫茶店でウェイトレスをしている、そのN助教授の婚約者に一目ぼれしています。しょうもないですが、憎めないオヤジです。

S教授は、僕は研究者になるつもりはなくて小説家になりたいのですが、黄表紙(建築の論文集)に乗るような論文は書きます、研究室においてください、と大学院生にいわれ、その生徒を気に入って研究室へ入れます。

が、何とその学生は、何が魅力なのかはわからないのですが、ニヒリストN教授にも目をつけられてしまいます。

N教授は、S教授のホレているウェイトレスを差し上げるから、その院生を僕の元によこしませんか?という取引を持ちかけます。

うん、いいよ、などと答え、簡単に生贄にされてしまう大学院生。

そういう、のほほんとしたS教授を狂言回しとして、変態のN教授は回心し、婚約者と幸せになるというベタなオチで、前述の変態性がスパイスとして聞いています。

大学院生は、初めは彼が主人公だと思ったのですが、立場がないです。

そういう粗筋なので、わけがわからなくてすみません。

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