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〈満洲〉の歴史

〈満洲〉の歴史 (講談社現代新書)
〈満洲〉の歴史 (講談社現代新書) 小林 英夫

講談社 2008-11-19
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陸軍が検閲で没収した手紙がたくさん引用されていて、戦後発覚を恐れて燃やして埋めたはずなのに、掘り返したら出てきて解明されたとか書いてあります。不発弾みたいな感じですが、そういう情報を元に満州のリアルを読み解きます。

満州清朝の旗本の地として、漢民族立ち入り禁止の空白地帯でした。昔、高句麗が支配したことがあるとか、ないとかで、歴史学でもめていて、北朝鮮の戦後処理の行方とも絡んでいるようです。


始めはロシアが(不凍港などを求めて)鉄道を建設したのがキカッケで、ホットな地として列強の牙にかかり、

朝鮮半島と共に、日清、日露の舞台になり、

空いているなら安全保障の為に埋めておこうというような感じで、ついでにアラスカも貰おうという公論があったらしいです。

 

満州は北海道に似た感じで、元、屯田兵が技術指導に行ったとか、広大な土地でソ連の穀倉地帯などと同じで輸出に向いたらしいが、農作業が辛すぎて帰りたいなどの手紙もたくさん残っています。

炭鉱や鉱山などもあり、重工業の拠点だったが、IT革命などを経て、改革開放後の中国共産党などはあまり投資に熱心ではないようです。

地の利はありそうでないのか、最近、内陸部ってあまり流行らないですが、戦争のテクノロジーなどに伴って地政学にも流行があり、当時はハートランド(内陸部)は列強の利権争いの渦中でした。


外務省が管轄していた、満蒙開拓団は、戦後の流民の南米などの荒地への輸出などに繋がっているようで、極楽浄土とかいっておいて開拓不可能な土地だったりとかがお家芸のようで悲しいです。

(ただ、他の移民輸出国は、どこまで手配しているのだろうか?移民が相手国の会社などと勝手に契約しているだけ?政府の許可とかいるから連携しているのか。)


日本では金本位制で、中国では一足遅くで銀本位制で、双方が通貨として流通していて適当な感じで、

当時は分裂していたせいか、通貨が地域ごとに違っていて、中国商人はそれらを適当に使い分けるのが上手く、日本人は翻弄されたようです。


満州ソ連兵の手に落ちると、満州居住者の土地はもちろん蓄財した富などは全て、全て巻き上げられて返ってこなかったとか。

戦後住処がなく失業者状態だった彼らの多くを農村で吸収し、それで何となく戦前の呪いという感じで、日本は農村にバラマキとかしているのかもしれないです。

戦後、諸外国との連絡が一切途絶えて、船も出せないので、引き上げが出来なかったとか、満州の日本人は、その間に外国兵からの凌辱などの憂き目にあいます。

敗戦国指定されたというと、たとえばイラクとかでしょうか、フセインは石油代金をユーロで取引して、アメリカにキレられたとかいう噂ですが、かの地もめちゃくちゃにされています。

ソ連が侵攻し、引き上げが始まったのは敗戦決定後3か月くらいしてからで、日本兵と共に、清国最後の皇帝、溥儀はシベリア送りです。

引き上げ者たちが、その補償を政府に求めて、困った政府がGHQとかに嘆願するのは、東アジア諸国の戦後処理とかと似ている感じがしました。


満鉄(満州鉄道)は交通の要所を押えたエリートの会社で、浮いた金で映画を作ったり文芸雑誌を作る余力があり、

内地の政争の具にもなり、西武とかJRみたいな感じのようですが、

事業プランの一環として、戦中に普通の未来予想図のようなものを作った時に、それがあまりにシビアだったので、逆切れした軍部の摘発にあったとか、

満鉄調査部というのは情報の尖兵、スパイの役割もしていたそうですが、そうやって内輪モメになったそうです。


鉄道は元々ソ連が作ったのを受け継いで、さらに路線を増やして、そのうち中国人もパクって別路線などを作っていたらしいですが、

満鉄の株などを巡ってアメリカのハリマンと交渉したが決裂していて、もしアメリカと合同事業になっていたら、流れが変わっていたはずと書いてあります。

アメリカの鉄道会社の実態は、あまり明らかにされないですが、ブッシュの先祖とかいう噂です。


日本人や朝鮮人の集落と伴に存在した、中国人部落は、張作霖などの軍閥の影響で、日本軍に反抗的な人とそうでない人が入り混じっていて、日本軍は匪賊摘発に苦慮し、危険分子の移送などをして、それを戦略村構想とか言って、戦後のアメリカがベトナムなどで真似したそうです。

ベトナムは悲惨な失敗例なので、満州と合わせて、成功だったかどうかわからないのですが、

そういうのを見ていた毛沢東が、住人同士の相互監視とかリンチとか、かなりやばいことをやったのは、そういう由来もあるか。

ソ連も元々、民族が入り乱れている土地からでたスターリンがそういうことを考え付いたのか。

共産主義や独裁は、民族紛争を扼殺はするかもしれないが、もっとひどいことになるというか、

そこまでズタズタにされた人々を1つにまとめるイデオロギーはもう金儲けくらいしかありません。

生活水準が高い日本の移民は、中国人労働者に、農産物の価格競争に勝てないとか、レポートがあり、

現地民をすぐに奴隷化する欧米人と比べると、植民地先の住人と対等に働いているところが、立派で嬉しいですが、

むしろ良い人は損をするという結論になっていたりして、やはり戦争に負けること自体が悪です。

既に人口爆発で世界の耕作地が荒らされている現在、移民をして外国の土地を開墾しようというブームが起きえるかというとそれもなく、

しいていえば砂漠を灌漑しまくったイスラエルとかがそういみたいですが。イスラルはアラブ人にボイコットされまくっているので、周辺土地の開墾は無理そうですが。

奮闘の伝えられる、現地の井戸を掘ったり、灌漑に協力している、日本のNGOとかODAが、そういう気質を受け継いでいるといえないこともなさそうです。アフリカに自国の工夫を連れていって公共事業を輸出している中国もそうですが、彼らはアジア、アフリカの解放の祖という名称を日本から受け継いだようです。

戦中復古ブームの中、本書は反省材料として提示したとあります。

アメリカのイラク統治などと比較して、興味深いでしょうか。

アメリカ人は人民を奴隷にしようと思って侵入したわけではないから、難易度が低そうですが、やはり世界に派兵するにはアメリカは人員が足りないのか。お隣からのメキシコ移民を本格的に規制しないのは、兵士として使いたいからだそうです。

カツカツに食い詰めていた当時の日本人と違って、アラブくんだりまでわざわざ行きたいって庶民は、いないだろうし。

満州の流民は、別に清国民族万歳とか、そういうのはどうでもよかったので、上手く収めてくれれば誰でも良くて、当時の満州のほうが難易度低いか。


中国はモンゴルや女真族など、たびたび異民族に支配されていたので、日本の大陸進出は、中国史の文脈からいったらおかしなことではないですが、国民党や共産党などと入り乱れた総力戦に負けたし、最後は金欠になって、南京などでは、戦闘員と非戦闘員の区別がつかなくなって被害妄想で街人皆殺しをするなど、日本軍にはまともな統治技術がありませんでした。

どの民族も占領したあとは、漢字文化を尊ぶ、かの地に、異教の日本語を持ち込んだのも反則だったかもしれません。

程度の差こそあれ、誰が政権を取っても必ず犠牲が伴い、広すぎてまとめるのが難しい中国大陸ですが、そのうち、かの地に(現政権のバージョンアップも含めて)経国済民のできるナイスな政権ができることをお祈りしておきます。

以上、メモが増えました、長くてすみません。

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