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『龍の伝人』たち―「天安門」後を生きる新中国人の実像

『龍の伝人』たち―「天安門」後を生きる新中国人の実像
『龍の伝人』たち―「天安門」後を生きる新中国人の実像 富坂 聡

小学館 1994-10
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古いと見せかけて今ではあまりないタイプの情報も入っています。

始めの方は、偽装結婚や起業家列伝など、イマイチ、古くて、今の方が良い情報が多いと思いますが。

1994年で、週刊ポストか何かのノンフィクション大賞とか書いてあります。

当時は中国で改革開放が始まって、外資を受け入れていた時期で、

日本企業の進出受入れブームなのか、反日運動や日本サイドの再軍備の動きもなくて、明るい雰囲気です。

 


銀行などが信頼できない時代の続いた彼の国では、

独自の嗅覚で金儲けの上手そうな人にタンス預金を集約して、種を大きくするそうです。

社会的信用をベースにした銀行の集約力と比べて、大砲が小さいから大したことないか。

それが中国人のバイタリティと喧伝されること自体、武士道みたいな神話です。

 

また他の逸話では、投資を成功させると、村人が豊かになってその地域の担当者は出世するという、角栄原発とか新幹線みたいな感じです。

そういう成功した農村には、プールも福祉施設も何でもあって、夕張の第三セクターに似ています。今どうしているのか。

文革で、知識人や資産家が下放されたので、地方には有能な人がたくさんいたようです。

先進国のスタートアップはもっと貧乏臭くなかったか、子供が炭鉱で働かされたとか。 


文革紅衛兵を指揮した青年が、やり過ぎて毛沢東に説教を食らって、政変の流れで監禁され、ビジネス界に出るとか出ないとか、いまだに巷では伝説になっていて、

彼らは町中でバッタリ親の仇などにあったらどうしているのかナゾが多いです。

中国人は、この経験、殺し合いの後のドサクサ紛れの経済発展があるから、逆に、海外進出とか屁でもないと思っているのかもしれません。

 

彼が中国全土を恐慌に陥れた紅衛兵(=少年兵)を指揮していたときは、人民の状態はリアルカオスだったらしく、東京の5倍の面積のある山が火事で燃えたときに、

中国の国力では消火活動ができないが、彼なら消せるという伝説が飛んだとか。

今は既にメディアの検閲や共産党とかで、政変を起こさない為のシステム整備が進んでいるので、彼の群衆煽動力は、過去の事象みたいになっているとか。しかし、彼の体験がビジネスに応用できるかどうかは不明だが、彼が何かの用事で、ハイテクの研究所が立ち並ぶ中関村に立ち寄ろうとしたときは、危険人物として警察に道を塞がれたとか。

 

 

海外の攻撃を受ける可能性がある海岸部は発展させないという名目で、毛沢東の重要拠点を移していた内陸部は今打ち捨てられています。最近、政府が投資に失敗したゴーストタウンも、内陸の砂漠でした。

 


また、地元と渡航先の香港に、2つの家族を持っている人の話です。

文革などの混乱期に、奥地から、県境の関所を1つ1つクリアしていって海岸へ押し寄せ、香港を狙うのですが、

まず対岸のところで強制収容所に入れられ、

しかし収容される人が多すぎるので、すぐに釈放され、渡航仲間ができます。

彼らは皆、近くの川などで泳ぎの練習をしていて、

警備の薄いサメのでる海を泳いで香港へ行きます。

 

総じて投資パンフレット、景気が良すぎるので、眉に唾つけて読み、また、そういう昔話に興味があれば、良いと思います。日本人とはスケールが違います。スケール大きければ良いというわけではなさそうですが、成功した人が大魔神みたいになるのはむべなるかなです。