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さらばアメリカ

さらばアメリカ
さらばアメリカ 大前 研一

小学館 2009-02-07
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金融工学の本に、コンサルはつまらないと書いてありましたが、

コンサルの大前さんが金融工学を総括します。コンサルは、財テク指南なんかしないか。

大前さんは、金融工学を担当した人たちに、世間に謝罪して公正なチェック機関を作れと言います。

大前さんはスマートですが、原子工学という落ち目の学科を専攻してしまって、微妙なのではないか。

核も、誰の持ち物とか、政治に利用されているのと同じで、金融工学もそうなりそうですが。

ただ核と違い、金融工学を禁止する口実はないので、

アメリカの会社は、ジャンクボンドを世界中に売ったので被害が世界中に広まりましたが、

本書には、とりあえずアメリカだけで放流して様子を見ればよかったとか書いてあります。

ポールソン財務長官などに、金融ヘタレ三銃士とか、文章が面白いので良いですが、2007年のアメリカが弱っていた頃の記述です。

大前さんはアメリカの奨学生で、昔のアメリカなら、外国人留学生に資金を出すのに最近は渋チンとか言うのですが、

最近は途上国も儲かってきているから、自腹にしてもらうのだろうし、高い奨学金に悩むアメリカの市民から見たら、出さない方が民衆派というか、

大前さん一に金を出すのが、この人の非難しているところのグローバルエリート派ではないか、という矛盾もあります。

そうやって育ってしまった教授陣の失業対策にか、アメリカの名門大学は、新興国に支部を広げているようですが、そこと、彼の出身のコンサルティング会社みたいなところの関係もよくわかりません。ライバルなのか協調関係なのか。


アメリカは核戦争、冷戦、IT景気、テロとの戦い、金融拡大と縮小、と順当にショーを繰り広げてきただけに見えるのですが、

その過程で、アメリカの政治や民衆に、変質はあるのか。彼はアメリカが変わってしまったというのですが。


リーマンショックの尻拭いは、国が議会を通さず緊急事態扱いで、虎の子の血税を持ち出し、国が危ない金融機関に規制を始めたら、雨後の竹の子のように出現した新会社は、形態を変えて同じ人が鞍替えしているだけとか、

日本の銀行スキャンダルの頃のことに詳しい人が読んだら比較できて面白いかもしれません。

他国のバブルと後始末を、右翼が恒常的にバブル崩壊カウントダウンで盛り上がっている中国指導部は熱心に研究しているそうです。

人民元はドルみたいな世界通貨ではないし、モデルは、特に大国の影響下にあり、かつ特殊な閉鎖性を持っていた日本だそうです。


冷戦終了後に、共産圏の代わりにテロリストという敵を設定しましたが、アメリカも元々はイギリスへのテロリスト(フリーダム・ファイター )であり、

ビンラディンもアメリカがソ連のアフガン侵攻に対して養成したフリーダムファイター(テロリスト)で、定義がきわめてあいまいです。

ロシアや中国も、少数民族の抑圧の為に、アメリカからセキュリテキシステムを買っているので、大仏の掌の上の猿って感じもします。ずいぶん黒い大仏ですが。


このまま全世界に監視網が広がれば、大規模なテロは起こせなくなりますが、

その代わり軍需会社も倒産するハメになるので、どうオチをつけるのか、よくわかりません。

高度なセキュリティは新興産業なので、軍需会社から順当に転職とかしているのか、技術の相関性はあるか。


また、彼は連邦制にして都市国家連合を作ろうと、英語の本を出して人気だそうです。

五大湖付近のアメリカとカナダが連合して、カナダ人はフランス語を習うのが面倒臭いから、ケベック州は分離したいとか、

日本で激しく道州制をプッシュしているのと同じ行動パタンで笑えますが、今後どうなるのか。

彼は確か、中国も9つに割れるとか言っていましたが。彼の本は、サラリーマンご用達、官僚は読んで無そうですが。


アメリカの北部はカナダの水力発電に頼っているのですが、

それが偶然の事故で途切れると大ブーイングをしてカナダ人の見ている局のテレビで流すなど、

911以降のアメリカは反外国の傾向が強く、

ブッシュの元で1つにまとまる傾向をよくないものとして非難しています。

とりあえずお行儀の悪いアメリカが怖いので、保険に、中国やアセアンやEUと同盟や経済圏を組みましょう、と書いてあります。

そこまでアメリカが嫌いなのかねんのねんのねんで、保険を掛けるのは良さそうですが、日本を俺の専属子分だと思っているアメリカさんは怒るのでしょうか。

日本人を中国派とアメリカ派に分けないと気が済まない票田乞食が多い中で、それができたら苦労しないのだろうという、都知事選には当選できないコンサル節全開でした。

 

似たような苦境に立つオーストラリア人は、世界進出している右翼メディアの親玉のマードックの犬状態で、イラクに派兵されたオーストラリア兵を、ノモやイチローのように無邪気に応援しているとか。

それで、最近の中国への接近は陰謀説があるらしく、でもシドニーとか中華街が普通に街に溶け込んでいるし、よくわからないです。

二極論をどうするのか、大国の狭間の途上国にありがちな悩みだと思っていたら、地理的に突飛なところにあるオーストラリアのような先進国まで、巻き込まれているようです。

 

ちなみに私はさらばアメリカとは思わず、むしろアメリカでトランプが当選してモンロ―主義になり、米軍基地などを撤退させたらパニックです。

 

 

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