ちきうアネクドート

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聖水

聖水 (文春文庫)
聖水 (文春文庫) 青来 有一

文藝春秋 2004-06
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芥川賞のシニア部門です。

死に際さえ思い通りにいかないという、にんともかんともな話のため、シニアの方も読めば鬱になること請け合いか。

どこかの田舎に湧水があって、それを取ってきてあやしいビジネスをする村民がいます、病気が治るとか。カモが集まり、儲かっています。そこに地史の隠れキリシタンがどうのが混ざります。
主人公の父親は、そういう水にハマっていて、その水を毎日飲んでいますが、主人公はそれが詐欺ではないかと忸怩たる思いです。しかし父親は、自分のやってた事業で、乗っ取りにあい、最後に裏切られて、「ウオオー」とか叫び続けて死にます。
日頃「死ぬときさえ幸せなら、あとはどうでもいい」とか思っていた人なのに、死ぬ直前に裏切りを知らされて、悲嘆に暮れて煩悶の中で死にます。

そのときにあやしい宗教団体が合唱を始めて、嫌っていた宗教とか水とかに救われたみたいなオチになりかねず、いや救われてないよとか、勝手に売りつけてきたんだろうとか、いいたいだろうけどもう本人は死んでいるので今更だとか。水は乗っ取りとは無関係なのでご利益があるとも縁起が悪いともいえず、どうしようもありません。

死に際が思い通りにならないというのは、聖書でいうとどの逸話にあたるのかはよくわかりません。

アマゾンに原爆とかキリシタンとかもういいよというコメントがあって、老人の恋空とか世界の中心で愛を叫ぶとかエバンゲリオンなのかもしれません。私はこの手の本は全く読んだことがなく、退屈ながらも新鮮でした。


でこういう老人の資産とかを食ってカルトが暴走していく話とかだったら笑います。スティーブンキングみたいな?
財産を寄付したとかしないとか、土地をゆずったとかゆずらないとか、モメたり。もう半分ボケているのでそれも葛藤、みたいな。
で地縛霊や幽霊になって復讐します。
漫画にしたらウケそうと思いました。老人漫画。で、大規模な摘発があってオチみたいな、警察啓蒙漫画にするとかいろいろ手はある。か?
そういう不謹慎なことを考えるくらい、この小説はネタが盛りだくさんでした。その辺、隠れキシリタンとか真面目に書いているのかギャグで書いているのかいまいち判別がつきません。
歴史の一部になってしまっているものを日常に結びつける手腕はすごいのではないでしょうか。

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