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異邦人

異邦人 (新潮文庫)
異邦人 (新潮文庫) カミュ 窪田 啓作

新潮社 1963-07-02
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この本はピンとくる人とこない人で、差が大きいです。

主人公のムルソーは、ママンの葬式で泣かず、過失で人を殺した理由を問われて、太陽が黄色かったから、などとホザき、死刑になります。

裁判なんか所詮人がつくった制度、適当に神妙にしていればいいと思うのですが。

死刑にならないように必死で弁明しないとか、ママンの葬式で泣かないなどの彼の行動原理の裏には何か人と違った倫理があるようですが、自分では、それを上手く説明することができません。

犯人が内心どう思ったかなんて関係ない、反省している人は減軽されるべきだという便宜的な決まりで情状酌量という制度は採用されています。

内心とは裏腹に刑期を縮小するために神妙にして情状酌量を得ている人は沢山いると思いますが、本当に反省しているかどうかは神のみぞ知るで、そこはもう、適当です。

外から見て反省しているようなら、そうと捉えるしかありません。

ウソが下手で損している人、もしくは下心を持たずに正しく生きることが、必ずしも人に理解されるとは限らない、人生の悲哀を嘆く人にオススメか。私などはつい処世術などと思ってしまい、あまりピンとこない。

ビジネス書などを素直に読んでいる人には全く響かない可能性もあります。最初のほうはラストのカタルシスを強調するために抑えた筆致で書かれていて、読むのがタルイです。

ラスト近くで、過失にたいして逃げも隠れもせず言い訳もしなかったムルソーに対して、罪を懺悔しなさいという神父がやってきます。

こうして書かれると神父のほうが闇が深いような気がしてしまいます。

このムルソーと神父の対決をクローズアップして欲しいです。

ムルソーは中世だったら魔女狩りや異端審問に掛かっていタイプだと思いますが、魔女と神父の屁理屈対決とか見たいです。ドストエフスキーのようになってしまうか。

 

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