ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

純平、考え直せ

純平、考え直せ
純平、考え直せ 奥田 英朗

光文社 2011-01-20
売り上げランキング : 121699


Amazonで詳しく見る by G-Tools

 

 


孤児を経て、歌舞伎町をねぐらとする駆け出しのチンピラ、兄貴命の純平ですが、抗争の鉄砲玉として兄貴と組の人柱にされます。

崩壊家庭や孤児の受け皿がヤクザくらいしかないのは悲しい事実か、これは、そういう湿っぽい話ではない。

組織の為に命を差し出す鉄砲玉の恐怖を紛らわす為に、気まぐれに書きこんだインターネットで、そんな兄貴は本当はダメ人間なんだよ、利用されているだけだから目を覚ませ、などとアドバイスを受ける、純平の運命は変わるのか。

小口の債権処理でブルドーザーを持ち出したり、一度ナメれたら小僧にまでナメられるとかいいつつ、

兄貴同士が睨み合ってる脇で、下っ端の少年同士が仲良くなって、普通に携帯番号を交換したりとか、ヤクザのパートはこなれています。

登場人物の多くがヤーさんですが、主人公が良い人なので、パンピーも普通に読めます。

純平が生きている最後の記念にナンパした女の子が、彼に聞いた鉄砲玉の話を、実況中継とかネットに勝手に投稿して反応が返ってくるシーンが、山場なのにヘタクソなのは残念です。

沖縄に逃げろとか、沖縄は犯罪者の巣窟じゃないとかいって、米軍基地の話とかに流れたり、変で、ネットでリサーチしていなそう。

少年時代の回想シーンで、給食費泥棒を疑われて、おれじゃねえよ!おれじゃねえよ!おれじゃねえよ!とか素朴な書き込みのほうが向いています。

考え直せというタイトルなのに、別に考え直していないのは、ご愛嬌か。これといったオチはない。

普段はヤクザのタカリをしている汚職刑事が、情報漏えいを疑われて、生活安全課に尾行されていて、主人公が職質された拍子に、違う組のチンピラを名乗って逃げるとか、ヤクザのところは良いのですが、そこはメインではない。

大衆小説なので、あまり期待しないで読めば良いか。

広告を非表示にする