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経済大陸アフリカ

 

経済大陸アフリカ (中公新書)
経済大陸アフリカ (中公新書) 平野 克己

中央公論新社 2013-01-24
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アフリカ援助の世界の歴史などは、ODA専門に書かれた本より分かりやすいです。

第二次世界大戦後に始まったODA援助は、アメリカでは欧日へのマーシャルプランから始まり、イギリスではかつての植民地政策の代案でした。

植民地支配のような露骨な方法ではないですが、経済大国が、世界各国への影響力を維持する目的があります。

外交力のない日本も、アジアへの戦後賠償から始まり、世界へ広げて真似するようになります。

アフリカへの進出は、元は資源や奴隷や農作物の足りない先進国が、途上国を侵略したことに始まりますが、戦後は、経済援助と引き換えに、独自の開発権を得るようになりました。

そこで南側諸国が永久に北側諸国へ追いつけない、南北問題が出てきます。

南北問題は、第一次産品の主要国(南)と工業製品の主要国(北)が貿易すれば、進歩の速い工業製品の方が有利に決まっている為、南側諸国には援助が必要である、というテーゼからはじまります。

が、途中でアジア諸国が工業化に成功すると、その理屈もグダグダになってきます。その成果をベースにした開発を目論み、先進国の人が順当に働いて、貯まりに貯まった資金を活用すべく、新興国への援助も始まります。

アフリカの農業生産は、世界でも最低水準で、世界最大の食糧輸入地域、世界の飢餓の震源地です。アフリカは農業国のイメージがあったので、これは意外です。

アフリカの多くが熱帯気候のせいなのか、植民地支配の負の遺産なのかわかりませんが、どれもこれもバランスよく栽培しているわけではなく、コーヒーやココアなどの嗜好品に偏っている為、収入が安定しません。

その為、輸出用作物が、取れなければ貧窮化するし、取れれば取れたで、価格が下がって貧窮化します。

コメなどの常用作物と違い、嗜好品は、市場は石油のように激しく上下するようです。

肥料の購入費用もバカにならず、肥料は自前では生産できない工業レベルで、栽培にお金が掛り儲かりません。何かの悪徳商法みたいです。

アフリカは、欧米の経済学、比較優位の理論で、経済が一次産品のプランテーションに特化され、自給自足をしていた地元の生態系が崩れたことで有名です。

中国のアフリカでの公共事業は、工員も中国から連れてくる為、さほど国民生活の工場につながらない、道路ができること自体は便利で良いのだろうけど、かつての日本のような、、公共事業乗数効果公共事業で、社会全体の、お金の巡りが良くなり、多くの人が豊かになること)は見られません。

規模の効率を重視するあまりの、比較優位の弊害は各所で言われますが、アフリカが一番極端な形で被害を被っています。

他の地域を見ると、アラブ地域は石油にアグラをかき、

東アジアは工員育成の為の偏差値教育でノイローゼになる人がいて、

アメリカやイギリスは金融偏重で地元経済が空洞化し、格差が広がります。

その為、世界で農産物などの地産地消的な動きが広がっていて、それがアフリカのプランテーション偏向を止め、自給自足の生態系を取り戻す方向へ行けば良いかもしれませんが。

最近の流れとして、先進国で余ったお金を、途上国の投資に活用できるのは、悪い事ではない。

グローバル化による、賃金引き下げ競争は、マルクスのいう搾取に当たるかもしれませんが

先進国で余った資金の新興国への投資という、善意での金の流れはマルクスも想定していなかった為、経済学も細分化して難しくなってきました。

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