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画家たちの「戦争」

画家たちの「戦争」 (とんぼの本)
画家たちの「戦争」 (とんぼの本) 神坂 次郎 河田 明久 丹尾 安典 福富 太郎

新潮社 2010-07
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戦中のファシズムは画壇にも及び、日本の画家たちは、戦争への複雑な心情を隠して、戦争画に協力するハメになりました。

日本の美術史に出てこない、リアル危険物件です。

え、あの人が、この人が、と、有名な人のオンパレードですが、全品アメリカに召し上げられて隠されていて、彼らの履歴から除かれていると思います。画集にも入っているかどうか。

ノルマで書かなければパージされて、画家としてのキャリアが無くなってしまうのか、

一方で、画家サイドとしては、戦争という題材自体が、スペクタクルで今までなかった表現を試すことができて、魅力というのがあったようです。

クリエイターも共犯と言えば共犯で、ファシズム、共産圏、資本主義圏、ショービジネス、全てに言えることですが。

現代美術はこの教訓を旨として、主流への批判精神をテーマにしています。

日本画風で描かれた戦地の兵隊は、魅入られそうで危険です。

現代の人には、戦争に賛成した戦中の人や共産主義政権下の人の心情が理解しにくいですが、プロパガンダの絵は格好よく、マニア心をくすぐります。

最近の右翼ブームは、絵はアニメでダサダサですが(現代美術家村上隆からは、原爆を落とされたリトルボーイの文化なんて揶揄されています)、物語から外堀を埋めつつあります。

自衛隊の戦闘機にアニメが描かれ、ずいぶん文化のレベルが落ちましたね、というのが感慨か、

逆に、日本画の画壇など、アッパー階級は戦争や憲法改正に興味がないという、安心していいものか。

本画集の絵たちは、技術が突出してそういう目的に奉仕してしまったということで、書いた人も発禁にしてほしいと思ってるかもしれず、お蔵入りになったのは丁度良いです。

戦後アメリカ軍に押収されて、日本に置いてあるのは、日本への永久貸与という形です。

再軍備とかになって、一大放出展みたいになったらイヤですが。表紙の絵はイマイチ暗いですが(これ描いた人、モロに反戦の意図出してないですか?大丈夫だったのか)、中身の絵はもっと良いし、難しいことを考えずに何となくパラパラ見ても衝撃です。ナチスの絵とかも見てみたいですが、やはり発禁なのか。

 

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