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生死刻々

生死刻々
生死刻々 石原 慎太郎

文藝春秋 2009-11-25
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石原慎太郎は恐らく厳しく自分を律してきてきて、成功した人生を送っているせいもあって、あまり後ろ暗い側面を持たない人のようです。そういう人の生史観なので、素朴であまりおもしろくはないです。

たとえば青木が原の樹海がテーマでも、毎日死体を処理する地元の人たちを中心に描いていて、健全過ぎます。

インターネット回線で首つって死ねとか、死ぬのは自由だが、死体処理する人のことを考えろという、2チャンネラーか。

彼は政治家としていわば死体を処理する側ではあったけれど、それだけではすまずに幽霊が見えてしまいます。


彼の文学全集で、自分のしたことを反省しないというセリフが何度も出てきたのですが、反省すれば死は身近ではないか。

あのとき死んでいたかもしれないという瞬間は、誰にでもあるような気がします。

幽霊を見たのが衝撃というけれど、ある意味、自分すら幽霊かもしれない、と言う感じとか。

逆に近親者を亡くしたりとか、全集には友達がスポーツ中の事故で死んだ話もあるし、彼は狩猟などで、動物が死ぬのを頻繁に見たことがあるそうで、逆に幽霊のエキスパートなのか。

というか、現実の人間は堕落しているから嫌いで、幽霊の方が好きなタイプかもしれません。


そういえば幻冬舎の鶴見社長が、自らの肉体を基盤としてきた石原慎太郎に老いを書いてほしいと迫っているそうです。若さから自殺に一足飛びの辺りは、老境というものが存在しないのか。

そういう彼がむやみやたらに反中を煽るのは情けないと思いますが、自分より大きなものに対峙して卑屈にどうのということが出来ない人なのかもしれません、

お前がそう思うんならそうなんだろうな、お前の中ではな、という可能性もなきにあらず、まあよくわかりません。彼の家の近所の人たちは、年老いた彼が海岸線とかをヨタヨタと走っているのが見れるのか。

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