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イギリス近代史講義

イギリス近代史講義 (講談社現代新書)
イギリス近代史講義 (講談社現代新書) 川北 稔

講談社 2010-10-16
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世界システム論を提唱したウォーラーステインの訳者の歴史観とはどういうものか。衰退しつつある日本と、かつての大英帝国をシンクロさせる意図があるようですが、ジャパンアズナンバーワンなどが出版されていた頃は、大英帝国みたいな一瞬の輝きだったのかもしれません。

日本は、どちらかというと一直線の転落な感じで、失われた30年限定の本かもしれません。イギリスに震災や原発事故はないし、日本はEU加盟もしませんでした。

イギリスには、やはり帝国の名残があり、新しい産業を主導したり、改革で蘇ったり、英連邦やアメリカやEUを利用できたり、日本よりフットワークがあります。今回、EUを脱退したのも、また歴史に名を残します。

後書きに、
私は祭りが嫌いです。歴史学の世界で、社会史というものが流行り始めた1970年代には、やたら民衆文化とやらを持ち上げる人たちによって、それが民衆の力のシンボルのように言われたものです。
と書いてあって、意味深です。

子供の頃にニューアカとかいう本が、たくさん出ていましたが、そういうのも虚栄だったのか。

ロンドンの都心化からはじまる、世界の産業革命、近代化と7つの海、世界貿易、のモデル。

イギリスの経済雑誌によく載る日本衰退論とか、イギリスと日本は(産業立国の歴史としては、日本の方がパチモンではあるけど)、元ライジングサンとして、奇妙な連帯感があるのか、ないか。

明治維新薩長藩や日露戦争にテコ入れしたのはイギリスで、日英同盟で歴史が変わっています。日本は、いわば子分ですか。

最近は38度線の韓国に、子分の地位を奪われているような気がしますが。

イギリス終了、という論はイギリス国内で18世紀からあったといいます。

いちばんひどかったのがナチスドイツ勃興時で、それがもう、4、5回目くらい、終わる、プチ復活、終わる、プチ復活みたいな、で、今に至ります。

イギリス没落論は、世界大国の栄光を失って嘆く人もいるし、逆に植民地を失って負担が減ってよかったという、日本の満州喪失論と似たようなパタンもあります。

海外に流出していた私財を、国内インフラに向けて、医療無料化などの社会福祉が整ったのが戦後です。が、それも停滞し、サッチャーが大ナタを振るって、民営化ブームなどを、各国がお手本にしたのは記憶に新しいです。

ジェントルマンは製造業(一流メーカー就職など)などやらないし、資金援助もしないとかの伝統があるとか。日本の地主が株に投資しないということか。

日本の愛国主義者はよく日本株に投資しよう、なんていいますが、

ITや宇宙、医薬品、遺伝子工学といった主流技術に比べると、製造業は既に終わった下請け技術で、二流国の仕事といえないこともありません。勤勉な東アジアがトップを占めます。

それでよく金が回るとも思いますが、英連邦のケイマンやアメリカなどを利用して、世界から投資を集めたのか。

しかしイギリスはまだ、寡婦や老人が、ロンドンの金貸しの資産運用(南アメリカのダイヤモンド鉱山とか)で生活していけるとのことです。

日本が、中国の鉱山で儲けることはありえないので、真似できません。

植民地から手を引いても、穏健なネットワークは残し、先の大戦で、負けた国と勝った国の違いです。

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