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ミノタウロス

ミノタウロス (講談社文庫)
ミノタウロス (講談社文庫) 佐藤 亜紀

講談社 2010-05-14
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夏目漱石をユルくしたようなブラックジョークのような文章です。

ユーラシア大陸中央部はゲルマン大移動とかよくおこるところで、元々タタールの軛というのがロシアの原初体験のようですが、そこへさらに先進地域の人が流れてきて、ロシアの地元の人をコキ使っていたのが農奴の由来のようです。

その頃、ヨーロッパから社会主義思想が流れてきて、延々と虐げられる現状に憤懣やるかたなしの、知識人や小作人の間に広がっていくようです。

小作農の主人公の父は、身元の知れないイギリス紳士のような人に気に入られ、豪農にのし上がり享楽的な生活を送ります。

貧しかった父子を英国紳士がステッキでつつくろことろとか、イヤらしい描写が上手い。

インテリだった叔父が危ないロシア至上主義にかぶれて、ドイツをスラブ化すべきだと熱く語り出すとか、危険な臭いです。

堕落したドイツ人を征服し、法王をロシア人にするとか言っています。

農場には方々から脱走兵が流れてきて、くだんのイギリス紳士は村人が避けている凶暴な男を気に入り、革命は進んでいるかね、などとけしかけます。彼らは寄り集まって革命劇などを催して、農奴たちを教育し、革命へかりたてます。

イギリス紳士は、ロシアに革命が起こって欲しいのか、起こって欲しくないのか。

前半ユーモア交じりにロシア革命前夜のロシアの情勢が知れて良いですが、後半の農村の革命はひどいです。

作者が革命とか興味無いみたいで、女を巡ってすったもんだしたり、あまり意味のない喜劇になっていきます。途中で脱落しました。

 

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