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観光

観光 (ハヤカワepi文庫)
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早川書房 2010-08-30
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タイの子供たちには受験勉強などもないようで、その辺をフラフラしていて、アイデンティティーの漂流というか、寂れた観光地の浮遊感が独特です。

冒頭の短編だと、タイ人とアメリカ人とのあいのこ子で、やっぱり外人相手に愛人やアテンドなどをやって暮らしている男の子がいて、イーストウッドという名前の豚を飼っていますが、外国人は来て去っていく存在です。

彼のママンは、在タイ米軍か誰かの合いの子を産んだ割には、外人なんか相手にするんじゃないよ、と言いますが、血は争えません。外人の女の子を象に載せて喜ばせたり、

また酔っ払った外人にイーストウッドがいじめられたことに腹を立て、現地民の特技、ヤシの木にスルスルと上り、上からヤシの木を投げまくって追い出したりします。

それから、お寺で行われる徴兵の抽選会、軍の偉い人に袖の下を出して徴兵逃れをする人たち、お金が無くて徴兵逃れをしなかった友人に侮蔑の目で見られる主人公、という筋書きのものもあります。

由緒正しい寺で行われる、公明正大な不正が圧倒的です。

新規立ち上げする風俗店の祝詞を上げたり、男根のお守りなどで儲け、児童買春などを野放しにしているタイの仏教の適当さが沁みます。

あとは、お兄さんと一緒に売春宿のようなところへ連れて行かれる、幼い男の子の話があり、弟は宿の片隅でうずくまって待っているのですが、

兄が部屋の中でしていることを考えると、自分もやりたいようなよくわからない感慨にとらわれて、店の片隅で吐いてしまい、店員に怒られ、

苦情を言われて、女の子との遊びを途中で切り上げてきた兄が、弟を連れて帰ります。スクーターに2ケツする2人の、帰り道の微妙な沈、とか。

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