ちきうアネクドート

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あるときの物語

あるときの物語(上)
あるときの物語(上) ルース・オゼキ 田中 文

早川書房 2014-02-21
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カナダのブリティッシュ・コロンビア辺りで、2組のインテリ夫婦(1組はレズビアン)がいて、

物書きや海洋学者をしている人たちですが、その別荘地の海岸に、プラスチックゴミや、お金の入ったパックが流れ着いたりします。

彼らは、ツアー客に鯨のパフォーマンスを見せないと自然保護の為のお金が稼げません。

島にはカラスが増え始め、それを好きとか嫌いとか言い合います。

日本の311以降、放射能も空気や海流に載ってカナダに流れ、

津波で流されたお年寄りのタンス預金が海に浮いているという噂が流れ、あるときそのうちの1人の女性が、キティちゃんのお弁当箱に入ったナオという女の子の日記を見つけます。

ナオのお父さんは、アメリカでエンジニアをやっていましたが、ITバブルがはじけて帰国するハメになり、日本で職が見つからずに公園で競馬新聞を読み続け、中央線にダイブしして警察に保護されて帰ってきて以来ニートです。

インターネットには日本人は自殺を好むと書いてありますが、ナオは逆上して一家全員殺すアメリカ人よりマシかもしれないといいつつ、

両親のシケた会話が聞きたくなくて、ヘッドフォンを掛けて日記を書いたりしています。

アメリカの郊外は、パーティーの上手い一家ならいいけど、うちみたいにヘボな親だったら何か最悪とかいうのですが、仏教大好き、今のアメリカ嫌いという臭いが強すぎます。

イジメがバレたあと寺に預けられて、そのあとブームの去ったヌルイメイド喫茶バイトをしていたりするようですが、消息がよくわからず、物書きがネットで探したりしています。

変な時事を扱うニュースウィークのアジア特集のような目線、仏教や特攻隊というオリエンタル素材、

女の子のキモい感じのスピリチュアル文章など、目配せがあざとい。

マネーゲームを否定したいあまり、日本社会の暗黒面を極端に書いたりして違和感があります。

日本の文物がネタっぽくて、本当に日本に留学していたとは思えないのですが、ほとんど外に出かけないヒキコモリ体質なのか。

103歳の尼のじこうとナオが、寺の麓にある、コンビニに行くと、駐車場にだんびらみたいなコスチュームのヤンキーが屯していてツバを吐いたり集団で絡んできて、

じこうがこんにちは、というと、態度が豹変してオオッス、とかいって、頭を下げたりしますが、

アメリカの少年ギャングが、通りがかりの牧師とかにこんなリアクションするか、みたいな漫画チックです。

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