ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

エンドレス派遣村2

 

2020年代の日本には、大きく分けて2つの人材派遣があった。

ネイビー人材派遣のトップは、紺谷、と言う人。

レッド人材派遣のトップは、赤谷と言う人だ。

サービス、介護、福祉、オフィス、受付、営業、

彼らは、多くの業界の利用する、日本の人材派遣業の、ほとんどを入手していた。

彼らが、勢力を拡大した原因は、その人を取り扱う、メッソドにあると言われていた。

彼らは、政治に食い込み、国民のマイナンバーや経歴など、監督官庁に集中する個人情報を、手に入れているということだった。

学校の成績から、デモの記録までが書きこまれているという、中国の戸籍制度に習ったという噂だ。

コンピューター発祥の地、欧米ではそうしたデータは、個人に提供されていた。

人々が自分の能力を掴み、進路を決定したり、各種の資格や職業訓練へ、本人たちが自分で、資金や時間を、どれだけ投資するかどうか決められるように、という配慮だ。

しかし、そういう自生的な動きは、アジアの儒教支配に都合の悪いものだったから、アジア圏では、ビックデータへ個人のアクセスは禁止された。

日本の個人情報は一方的に蓄積され、上の方で回された。


労働者は人間だから、下手につけあがらせて、労働条件に文句を言われたりすると、派遣業は成り立たない。

1人が訴訟を起こせば、他の従業員に伝染して、会社は過払いで潰れるし、奴隷商人などと言われて、世間でイメージが落ちる。

これまでは、終身雇用制度の元で、それが行われていたが(内部告発者の抹殺や、ノーと言えないことによる過労死など)、派遣制度でも成立させようという目論見だ。

 

 


「今度、新宿で反原発デモあるんだけど、出てくれないかな」

「私は、そういうのはちょっと、出ないことにしているんです。すみません」

戸沢は左1の誘いを断った後、飲料水を買いに外へ出て、戻ってくると、また左1の側へいって、空いている隣の椅子に座った。

「そういえば、この間の、労働組合の仕組みと、労働法について教えて下さい」

「ハイハイ。君らはやる気がないよね」

デモには行かないけど、知識は吸収したい。

左1は、チェっという顔をしたが、

そういう人を、事務所から排除しようとか追い出そうとかいうそぶりは見せなかった。

親切に後輩たちに、知っていることを教えていた。

汚いビルの一角の事務所に、数人の人がひしめきあっていた。

メンバーは多いらしいが、非番の人しか来ないから、そんなに部屋が一杯埋まるってことは無い。


抗議活動をして給料を上げてもらおう、みたいな発想は、昭和後期から平成生まれの人間にはほとんどなかった。

クソな会社にしか行き当たらないのは、自分がクソだからだ。

クソにはクソがお似合いだ。

そういう発想が身に沁みついていた。

それで、既存の左翼の幹部や、政界とのパイプや、資金などを握っているのは、全共闘上がりみたいな、ロートルが多かった。

反日活動の一環として、ヨソから大金を貰って入り込んでいる人たちもいて、

デモのドサクサで、日章旗を燃やしたりするので、世間のイメージが悪かった。

ここはそういうところとは違った、多分。戸沢はよく知らないけど。