ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

アメリカはカモじゃない(仮)1


嘘歴2017年の節分明け。

「アメリカはムダ金を撒かない。アメリカはカモじゃない。

日本に基地を置いても、対比用効果が薄い」

大統領が切り出す。

「費用は、全額負担いたします」

最新鋭の武器の購入費用や人件費を考えると、日本側としては、米軍にいてもらったほうが安いうという噂がある。

ニホンノ首相は、その噂を開陳して、相手の反応を窺った。

うわ、ハッタリ聞かねえ。

大統領は交渉を打ち切り、席を蹴った。

彼の生き方は、反射神経一発、突発的事態でセリフが出てこないと、腕力で何とかするしかない。

日本サイドには、どうしよう、どうしよう、という顔をした人もいたが、営業スマイルを貼り付けたままの人もいた。

どうして沖縄は、あそこまでモメるんですか、

4方8方から金とデマを飛ばす勢力の集積地だからじゃないですか。アレ、南側の38度線だよ。緯度125度線とでも言うのか。

ここの海千山千は、渋谷で人をランダムにあつめたくらい、こういうときのリアクションだって違う。サイは投げられた。

「全額、負担いたします」は、日本の軍事独立の許可を引きだす罠だったと言う人もいた。

用心棒が逃げてしまったから、こっちは仕方なく、自衛しただけ、全く、刃向ってません。

 

 

「お父さん、仕事がなくなっちゃったんだよ」
「ふーん」

ココは1つ、正直申告だ。妻の前に、子供へ言って反応を窺おう。

目の前の比嘉の娘は妻に似て、スッピンなのに派手な容貌、エスニックな顔立ち。

興味がなさそうに、コンビニで買ったドーナツを食べていた。

何だよ。比嘉はあまり家に帰らないので、空気だった。

南国独特のヌルイ空気が漂っている。

ウチナンチューは、いつだってヌルイ。静と動とでもいうのか。

野蛮な活動家と軍人が集まってきて、フェンス越しでガンガンやっているのを尻目に、

頻繁に発着陸する戦闘機の轟音をやり過ごしたり、こんな状態では、ある程度、神経がザルでないとやっていけない。

比嘉の家は、貧しい人が多い沖縄では、羽振りのいい一家として知られている、らしい。

いきなり金欠に陥るほど、貧しい生活はしていない。

比嘉は、米軍基地にケータリングの食糧やリネンを仕入れたり、基地を訪れる要人の送り迎えのハイヤーを回すなど、

そういう得体のしれない会社を経営していたが、

米軍の撤退に伴い、食い扶持が無くなって人生暗雲だった。

俺、意外とせっぱつまってるんですけど、そうでもないんですか。

目の前の娘に聞いても、さあね、眠い、くらいしか言わなそう。小娘が沖縄や日米同盟の行方を知っていたら、逆にスゴイ。ユタ(沖縄の巫女)になれる。

だいたい、履歴書に記載できそうにない職歴の数々。

残っているのは胡散臭い方面のアメリカ人とのコネくらいだが、その彼らも日本から撤収しつつあった。

コレが日米同盟周辺で生きていた人の平均的、天変地異だった。

それで各方面に何か仕事ありませんか、と揉み手をして回っていると、訪ねてきたのがアスカムだった。


「ペーパー・カンパニーですか?何をするんですか?」
「まあとりあえず、名義だけ貸してくれればいいです。
従業員の方は、役員にしてください。報酬もお支払いしますから」

比嘉とアスカムは、面識がなかった。

しかし基地関係の仕事のほとんどを取り仕切る、胡散臭い方面の知り合いといわれれば、比嘉は信じるしかない。

 

 

入光石油と某商社と、ほとんど形骸化したイラク政府とクルド自治区が、共同で掘削を始めていたキルクーク油田が、通称イスラミック・ステイト、アラブ圏でいうダーイッシュの支配領域に入った。

日本の原発は停止されつつあった。

電力不足による、電気料金値上げで、人々の不満が高まっていた。

 

キルクークは、元々、ダーイッシュとクルドとイラクの入り乱れた、危険地域だったじゃないですか」

「無謀な油田開発に手を出し、日本人の人命を危険に晒した、政府の責任はどうなるんですか」

「石油が入らなければ、日本は冬を越せない。世界の電力需要が増し、アラブの油田はますます争奪戦が激しい」

「アメリカのシェール・オイルは、どうなったんだよ」

原発廃止を推進した人たちが悪いんじゃないですか。責任取ってください」

「どう責任取るんだ。今更原発を始める気か」

そういう声もあるよね、通産省辺りに。往生際が悪いけど。と、大浜は眠い目をこすりながら、手元のペーパーをパラパラやっている。

どうしていいのか、誰も分かっていないような状態だ。

審議を見ている人も、多分、分からないだろう。

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