ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

アメリカはカモじゃない6


四方田は気がかりなことがあった。同じ防衛省の人たちを捕まえて、聞いてみた。

「大浜さんたち、例の素人傭兵の噂、聞いてますか。ライト・ウィング。

アメリカから情報を取り寄せて調べたら、噂のままですよ。危なくないですか」

「アレはアメリカ国籍だし、俺たちとしては、どうにもできないんじゃないのか。アメリカの協力なしに、日本の軍備が成り立たたないのは事実だし」

「日本人がアメリカ人を殺したとか言われますよ」

「いずれにしても、俺たちの管轄じゃ、ないよ。

アメリカの法律に則って会社を作っていけない法はないし。

彼らは、アメリカの就労ビザを取得しているので、向こうに黒幕がいるんでしょう」

「アメリカ国籍だから関係ないって突っぱねるしかないんじゃないの。何かあっても、後藤や湯川のときみたいに。大騒ぎさせる必要はない。

今までも、フランスの外人部隊参加して、体験談を出したりしていた日本人がいるだろう」

自衛隊がブラック・ウォーターと共に作戦行動ってのもキツくないですか。

コレがバレるのは時間の問題ですが、右も左も騒ぎますよ。

多くの人は米軍と自衛隊が同等だと思ってきた。傭兵といっしょくたにされるとは思っていなかった」

「傭兵会社は、各国の退役軍人が構成してるから、戦闘力は高いんじゃないの。

自衛隊はアメリカにとって、傭兵だよ。装備だって多くをアメリカに頼っているし、かといって日本製は価格が高いし、技術も世界最先端には及ばない。

どうしようもない」

自衛隊員を使い捨てに出来る世論のバックはない。あの好戦的なアメリカですら、人が足りなくて、移民にグリーン・カードをチラつかせて軍隊へ放り込んだり、

奨学金と引き換えに軍務に出したりしています。

そこへきてこのペーパー・カンパニーじゃないですか。日本は人を使い捨てにして、徴兵でもするつもりですか」

「するつもりがないから、アメリカでやったんじゃないの。

人材募集のビデオ貰いましたよ、見ます?応募者の3分の2くらいは帰ってますよ。強制参加じゃないです。

アメリカは、戦争やるゾッてなったときに、行きたがる人の数は、日本より圧倒的に多いですよ。ああいう国柄ですし」

 

 


荒れ果てた街の死角からの狙撃に合い、ブラック・ウォーターの傭兵が3名、犠牲になった。

カッサンは、その建物に狙撃兵は配してないと言った

中は廃墟で、床は抜けやすく、狙撃兵を入れるには向いてないのだと。他の兵たちが、中を偵察してみると、ボロ屋だったから、彼らはそれを信じた。

白人、黒人、アジア人、多くの人種が混じった、ブラック・ウォーターの傭兵たちは、カッサンを小突き回した。

残り2名のイラク兵が、おろおろしていた。

混乱に落ちいったイラクで、アメリカの指揮下にとどまった、正規のイラク兵を、ブラック・ウォーターは、米軍に依頼し、アルバグダディの基地から連れて来た。

目的は、道案内や、情報提供など。

彼らが正規のイラク兵と認めるのは、アメリカ旗下にとどまった兵だけだ。残りはダーイッシュか反乱部族だ。

が、彼らの区別を厳密につけるのは難しい。現に、カッサンは、嘘を言い、ブラック・ウォーターの社員を街角に屠った。

「この戦乱で、イラク人は沢山死んだ。それは分かってる。だからって俺たちの兵士をハメるのか。

金を払って味方として雇ったのに、汚いテロリストだ」

「コイツを処刑するのか?」

「アメリカ兵が3人死んで、イラク兵が1人死ぬ、全然十分じゃない。カッサンには、3人分、死んでもらわないといけない」

ブラック・ウォーターの兵士の1人が、カッサンに3発の銃弾を撃ち込み、アメリカ人に嘘を教えるな、コイツはアメリカ軍に金を貰っておきながら虚言で人を殺したロクでなし、と書いたダンボールを首からブル下げた。

「そういうのって逆効果じゃないですか」

「俺たちは元々、嫌われてるよ。でも少なくとも、俺たちを騙す為に入ってくる奴は減る」

「俺は逆効果だと思うけど」

彼らは、ブツブツ言いながら進軍を続ける。作戦行動の為、一旦、日本の自衛隊と合流しないといけなかった。珍しい友軍だ。

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