ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

アメリカはカモじゃない10

 

「うわ、イケメン」

「マジでこんなのに引っかかると思わなかった。スゲー俺ら」

ソニックたちが、さわいでいた。

比嘉たちは、避難先で、やることが無いので大量に穴を掘っていた。

この前みたいに、またダーイッシュの戦車が来るかもしれないし。

しかし、彼らは徒歩できた。機関銃を抱えたまま、3人ほど、穴に落ちていた。

彼らは、機関銃を抱えていたが、穴に落ちて身動きがとれなかった。

比嘉たちが、彼らの両手を撃ち、万一にも銃を使えなくした。反撃されない為の、正当防衛。その手際の良さに、宮城が眉を顰めた。

自衛隊に半年いたって、慣れないものは慣れない。自衛隊の訓練で、人殺しはしない。

機関銃を取り上げて、捕獲しようとすると、ダーイッシュたちは、すごい形相で比嘉たちをにらんだ。

沖縄にいたヤク中の米兵崩れや、ヤクザよりは怖くない。

彼らは少年兵だった。新人なのかもしれない。インターネットの画像に憧れた失業者かもしれない。

落ち目の王室から出家した御坊ちゃんなのかもしれない。身体を拘束した後、ダーイッシュたちの血の流れている手に、救急バックから出したもので、応急措置をして包帯を巻いた。

ソニックたちは、ビビって手を出してこなかったので、宮城は、彼らのうちの数人に、手伝うように言った。

呼ばれなかった背後のレッド・ネックたちは盛り上がっていた。遠巻きにしていたので、良く見えなかったのだ。

ダーイッシュが機関銃を持っていたこと、比嘉に両手を撃たれて血を流したこと、比嘉たちを、すごい形相で睨んだこと。

「コレ掘るの大変だったよ。

子供の頃に作った、どの落とし穴より、大きいし。

俺はマフィアみたいに、死体とか埋めたことないから、こんなデカい穴掘ったの初めてだよ」

「穴掘って埋めるのが公共事業になるっていうのは、本当だったんだな」

 

 

 

 

寝袋に入った中村は、同じ姿で横に転がっている僚友に話しかけた。

「この作戦は、キルクーク油田を取り戻すのが目的なんじゃないですか。

それから、日本人技術者の人質と」

「日本人の石油会社がどうなろうと、アメリカが興味を持つと思うか?

あそこは危険だとアメリカは判断した、もしくは要らないと思った。そうでなければ自分で参入してる。

それで人質を助ける交換条件に、変なペーパー・カンパニーの経営陣に名前を利用されたり、

ブラック・ウォーターと行動させられたりしているんだよ、日本人は」

「だけどこの部隊は、キルクークからは遠いし、人質を取り戻せそうな気配がしないんですけど」

キルクークから人を取り戻すのは相当難しいよ。

ダーイッシュの占領区域の奥の方に入られると、こっちの犠牲無しに取り戻すのは難しい。ロシアみたいに空から無差別爆撃をやったら、人質は死ぬし」

「あそこはクルド人自治区とかいって、空白地帯になっていたんだ。

有志連合とダーイッシュには、ある程度、協定が成り立っているという人がいるよ。

ダーイッシュがのんびり人実殺害画像や集会の様子を撮影できるくらい、ダーイッシュが掌握している地域もある。

有志連合がダーイッシュを、何としてでも全力を傾けてつぶす気配はない」


「なら何の為に俺たちは、こういう作戦行動を取ってるんですか」

「知るかよ、アメリカ軍に聞け。それも雲の上の方のやつにだよ。細かい戦術じゃなくて、大きな戦略を知ってるのはそのレベルしかいない。

防衛省だって、知ってるかどうかわからない。

アメリカの下級軍人も、ずっと同じことを思い続けてきたはずだよ。

アメリカは大戦でドイツや日本に勝っているし、日本ほどアホではないと思うけど、かなり変な作戦を取ることがあよ」

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