ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

Lehman Brothers Holdings Inc.8


「よかったですね、クビになって」

リーマンEはマクスウェルに慰めにならない声を掛けた。

「CEOっていうのはだいたい、仕事中毒で庶民感情を知らなかったり、

虐殺やったり、研修生と寝たり、淫行条例に引かっかって駄雑誌に載ったり、そういうのでしょう」

「クビになった前任者に、おべっかを言うことは無いよ。あのカツラの人のところへ行ってくればいい。少し怖そうだけど」

「あのカツラの人は、仕事中毒で庶民感情を知らなかったり、虐殺やったり、研修生と寝たり、淫行条例に引かっかって駄雑誌に載ったり、そういう人ですか。私のオベッカが通用するか心配です」

「私は彼と、全く面識がないです。が、彼はカリスマ性があります。荒れた株式総会を一瞬で制圧する力が」

「元から、株式総会を荒らさない方が大事じゃないですか。だったら、イベント屋として呼べばいい」

サブプライムローン・バブルがポシャってしまった今、私たちはトランプをやってるんです。ババヌキ、七並べ、スピード、何でも良いんです。これはゲームです。暴徒を一瞬で鎮める、あのスピード感は大事です」

「そのような意識で仕事をされていたんですか」

「リーマンEさんは、どのような意識で仕事をされていましたか」

「私はただのリーマンですよ。だからリーマンフラフープなんですよ、ココは。背広のオッサンが詰まっているだけの会社だと勘違いしている人はたくさんいます」

「私はずっと、聖書のセールスマンより、金融マンの方が良いと思っていましたが、金融マンより、CEOの方が良いとは限らない。

どれもこれも、似たような信仰のセールスです。少なくとも、売る人と買う人は、それが自分を幸せにすると信じている。

差し当たって、妻子を路頭に迷わせるのは嫌です。私は平凡な精神の持ち主です」

サブプライムローン証券は、妻子を路頭に迷わせない為の政策でしたよ。

あの駄ローンは、ボロ屋で寒くて震えていた、多くの人に住宅を供給しました。上手く売り抜ければ、小金も稼げた。ただ、クラッシュした瞬間に買いこんでいた人が大損をして、世界が冷え込んだ」

「株を買える小金持ちがクレームを付け、借金してやっと家を買える人たちがトンヅラーに変身する、そういうフェーズに逆転したんですか」

「だけど、労賃より、利子収入の方が高い、これは何とかならないですか。

持っていた金を、右から左へさばいているだけの怠け者と、キャリアアップに励む真面目な労働者で、生れた瞬間から死ぬまで、差が開き続けることになる。

そうすると、相続税100パーセントなんて言い出すマヌケが出ないとも限りません」

「それは、利子を決定している、政府の金融政策のせいではないんですか。それとも、株の配当が高すぎて、従業員の給料が渋いんですか」

 

 

 

マクスウェルはリーマン一族の、イースターのパーティーに呼ばれた。

「けっこう居心地いいでしょう。ココ」

「でも私はものすごく浮いているんですど。妻子もビビってます」

「あなたみたいな人が、浮かないようにするのが、これからのアメリカの使命です。ここにいるのは、全員、真面目な労働者です」

「コネ入社なのに?」
「コネ入社といったって、バカは入れないよ。
自滅行為だから。ここは競争社会、アメリカだよ。汚職ネコババした金を身内でグルグル回す、未開国家じゃない」

未開国家。マクスウェルの心に、グサリと響く祖国の惨状。

「アフリカ投資とか、やるときは、力を貸してくださいね。

アフリカでは、白人は嫌われてます。何をしても、侵略者としか思われない。あなたみたいな人が必要です」

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