ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

AIIB丝绸之路=印度=铁路2

 

デリー駅には、シルクロード鉄道をインドに迂回させた、剛腕政治家、ガンジーの像が立っていた。

彼は、それってシルクロードじゃないじゃん、などの指摘を受けつつ、

膨大な人口を抱え、将来の乗客数増が見込めます、などと政治家特有の詭弁を吐いたが、無賃乗車や、混んだ車内でレイプやスリが多発し、富裕層の客足が遠のいて、収益は上がらなかった。

それで、頭を痛めた、インド=シルクロード鉄道の経営陣は、インターポールを雇おうとした。

もちろん、インターポールは忙しい。

欧州を汚染する、密輸とか、凶悪犯罪とか、今時、鉄道で、そういうのはそんなにないんですよね。それに、自分たちで独自にやってますから。

それで、インド=シルクロード鉄道が契約が出来たのは、前述の通り、

インターポールや欧米の警察機関を早期退職したり、リストラされた人々が就職する、インターポール株式会社というところの警備員だった。

白人の警備員がいるだけで、人々の態度が違う。

今の世界ではまだ、有色人種はナメられていた。

 

 

 


「アーメドが地下組織の組合員?」

「そうなんだよね。似合わないだろう。

彼は、見たところ純真な青年だし、勤務評価も最高だ。僕もあまり信じられない」

人事部長に呼び出されたサルマは、意外な顔をした。サルマは勤務態度の割に、上の覚えは悪くない。

「確かにアーメドは、組合活動とか熱心でしたけど。

俺もこの前、待遇改善を求める署名とかやらされそうになって、俺は面倒くさいから、やめましたけど。

俺は上層部が、そういうことで動くとは思えないし」

「どういうことで動くと思うんだね」

「経営陣が変わったりとか、リストラされそうになったりとか」

「まあ、君たちと同じだよ。僕たちも」

人事部長は、サルマに同類の臭いをかぎ取っているのか、気安く彼を人事部屋に呼んだ。誰が上で、誰が下かを、鋭敏に嗅ぎ分け、穏当に対応するタイプ。

組合員と名指しされたアーメドは、パキスタン系だった。

出自はそうらしいが、カルカッタ育ちで、

昼食に食べるものとか、しぐさとか、インド人の自分たちと変わらなかった。

サルマは、彼がイスラムと何か関わり合いがあるという話は聞いたことが無かった。

確かに、名前はイスラムっぽいけれど、絨毯を敷いてメッカにお祈りしたり、アラーアクバルなどと言っているところは聞いたことが無い。

人事部長の話では、その地下組織は、隣のパキスタンイスラム組織とつながっていて、

インドの警察は彼らに、治安上の不安を抱いている。

 

 

 

「ここは本当に、スリが多いよね。車両は、こんなに立派なのに、中身はインドだ」

「すみません、対策しているんですけど、

本当ですよ。インターポール株式会社っていう警備会社です。白人の警備員がいます。もちろん、インド人もいます」

「1つ、私が、ここでスラれたものを、取り戻してほしいんだけど」

「それはちょっと、難しいのでは……。乗客は毎日1万人以上います」

「ココは従業員が客の財布をスっているっていう噂が流れてしまうよ」

「監視カメラとかは、一応ありますけど」

「そうか。それなら、それを全部巻き戻してチェックしてでも、取り戻してほしい」

アーメドは電波客の到来に顔を雲らせた。目の前の中年男性は、身なりは確かに良いだろう。アーメドは、こんな高そうな服は持っていない。

アーメドが、今まで身に着けた中で、一番高そうな服は、この鉄道会社の制服だ。

しかし、彼はそういうケースを知らないから、何とも言えないが、監視カメラを全部チェックするとか、そんなことをするには、莫大な人件費がかかるはずだ。

インドの鉄道警察が、社内のスリみたいなチンケな事件に人員を割くはずがなかった。

この客は、その手間賃を払うのか。

 

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