ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

侍1


今回は少し危ない仕事だけどいいかな?と言われて、

タカは断ればよかったと後悔したが、遅かった。

そのときタカには仕事が無かったし、

前回は相場の2倍の職場を斡旋してくれたヤンさんの言うことは、断りにくい。ヤンさんは闇屋だった。

闇屋というか、彼は打ち解けても、自分の立場などをハッキリさせてくれないが、

仕事を回してくれるので、タカも立ち入らなかった。それでみんな彼のことを、闇屋とか呼んでいる。

しかしこんな違法スレスレ、いや、違法?

タカは、ここの違法、適法の基準は良く知らなかったが、それでも、こんな仕事は無い。

山道を登って行くトラックの後ろの台座には、大き目のズタ袋みたいなものに入った、死体、そう死体が入っている。

その死体の身元や発生の由来は知らない。聞いたらお前も死体だって。

そんなことを言われてヨシは、一緒にだんまりを決め込んでいる、会ったことの無いトミーという男と一緒に、トラックを運転していた。

 

坂道が急になり、尻に伝わる振動がひどくなった。

死体を1つ、山に深く埋めるには、手っ取り早くやりたければ、2人くらいの労働力が要る。そしてその秘密が、2人の無関係な人間に漏れる。それは何を意味するのか。

ズタ袋を埋めるのに丁度良さそうな場所でトラックを止めて、穴を掘っているうちに体が暑くなってきて、タカたちは饒舌になっていった。

「俺もう2回も死体見ちゃいましたよ」
「どこで?」
「それは言えないでしょう」
タカたちは、作業をしながらしゃべったので、息が上がった。
「彼らは、外人なら口が堅いと思ってる」
「口、堅いですか、俺ら」
「イザとなれば隠密に消せばいいとか」

トミーは土で隠れかけている死体を、顎で指した。このまま土を掛けて、盛り土を埋め戻して、見えなくしてしまえば、お終い。


「イザって何?今日のことを、人に漏らす以外だと、例えば?」
「この死体が、掘り返されたりした場合とか、警察の捜査が始まったりした場合」
「そうするとヤンさんの次のバイトが、俺の死体かもしれないってことですか」
「止めてくださいよ」
「でもここの警察は、めったなことでは捜査しないよ」

 

 

 

 

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