ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

侍10

 

ロン毛が買い物に出かけると、ウルスラが外で待っていた。服に少し血が付いていた。

彼はリンチにあった男を、社長の命令で捨てに行ったのだ。

ウルスラは、小さなメモリスティックをロン毛に差し出した。

「何、これ。なんか良いもの入ってる?エロ動画とか?」

「俺にもわからない。俺はパソコンとか持ってないし。

お前がほしければ、やろうと思って。コンピューター、俺より詳しいだろ?」

インターネットカフェとかで見ればいいじゃん。スマホでも見れるんじゃないの」

「何ていうか、俺は持っていないほうが良いって、お告げなんだよ」

「お前も変なこと言うよな。俺をはめる罠じゃないだろうな。それとも、イスラム教徒って、みんなそうなのかな」

「コレは、会社を襲ったときに、取った絵の額縁に入ってったんだよ。

あの絵は、家に置いてあるけど、このメモリは、何か、持っていたらヤバイ気がするから」

「何で」

ウイグル族は、ただでさえ、テロリストとか言われてるから。俺は持っていたくない。

俺らの居住区はたまに捜索を受けるし、何か疑われたらコトだし。だから、お前に上げる」

 

 


</pre><pre class="l">【ToBeContenued】</pre><pre>

「ロン毛が金を取って逃げた?」

「そういうこと。だから、俺は奴を探してる。

お前らにも、協力してもらいたい。断ったら、お前の悪評をバラまいて、警察にチクってやる。日本鬼子」

「おいおい、1:2だぜ。不穏なこというなよ」

「そんなに諦めがつかないような金なのか?」

「羨ましい話だよね」

2人の日本人が、ベットサイドに座っている金持ちのミャオを見下ろした。

「ここでは1:2かも知れないが、外へ出れば、13億:2だ。分かってるよな」

「俺たちは大して金を取られてないから。最悪、このまま日本に帰って良いしね」

日本の田舎に戻っても、大した仕事がない。中国よりシケているだろう。

中国の景気の良い地区で働いて日本へ仕送りした方が、金は貯まる。

「俺がチクったら、お前らは日本に戻れないかもしれない。中国の警察は、吸血鬼だ」

「ただでさえ、この書類ヤバイんだろ。仲間割れは止めようよ」

「それ、捨てたら。見つかったらヤバイんだから」

「捨てたことが相手に伝わらないじゃん。相変わらず、タカがカテキョやってた家のオッサンがチクッたっていう、その政治家は俺たちを探す。俺たちが、爆弾書類を持って、その辺をほっつき歩いてると思って」

「その書類、誰かに売ろう。例えば、メディアに売ってしまおうよ。金になるかもしれないし。俺たち素人が、持ってるよりはマシだと思う」

 

 

 

ツェーは夜半に電話で叩き起こされて、大声で話をしていた。

中国で暮らしていると、くだらない電話はよく掛かってきた。それも、幹部連中から。

「やってくれたね、君は。飼い犬に手を噛まれるとはこのことだよ。一体、懐にいくら入れたのかね。

これから、警察がそっちへ向かう」

インサイダー取引?するわけないでしょう。
私は株なんかやってませんし。不正情報で、そういうことをしたかったら、わざわざ先生の耳には入れません。1人で儲けます」

「あの建築会社の株の半分は、俺の持ち物なんだよ。

ふざけた話だよ。狂言で俺を陥れるような奴がいるとは思わなかった」

「調べたければ、心行くまで調べて下さい。何も出てきませんから、そのつもりで。

よけいな仕事を増やすなって警察に怒られますよ、先生は」

ツェーは眠い目をこすり、受話器を置いた。株で損したんだって、あの先生、アホな奴。言うにこと欠いて、俺のせいにするとか、よっぽど切羽詰まっているんだろう。合掌。

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