ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

侍12


「ミャオは、何で

創華ビルヂングの株で儲けないんだ?奴らが不正やったのを知ってるのは、俺たちだけだよ。

俺はスマホで中国の株のやり方分からないけど、お前はいつもやってるから、ウハウハじゃん」

「アホだな。株価っていうのは、俺たちが不正を知ってるだけじゃ、どうにもならないんだよ。

それがニュースになって、全ての人に知れ渡った時に、暴落するんだよ」

「だって、メディアに資料を送ったのは、当の俺たちだよ」

「送っただけじゃ、ニュースになるかどうかわからないだろ。

中国のメディアなんて何考えてるか分からないし、当局が差し止めれば、あんな資料は闇に葬られるよ」

「メディアの人たちやその友達の幹部連中が、株やってるかもしれないじゃん。

ニュースにならなくても、彼らが知っただけで十分株は下がるんだよ。

中国で、株やる余裕がある人なんて、彼らみたいな人がほとんどだよ。

ミャオみたいな胡散臭いモンスターは、別だけど」

「人のことモンスター呼ばわりする割に、お前もいろいろ知ってるんじゃないの」

ミャオがニヤニヤしてノリを見た。

「俺は中国に来る前にいろいろ調べてた。

俺はここに来るのが、マジで怖かったから。中国では、どういう人がどうやってお金儲けしてて、

日本人の俺ができる仕事は何なのか」

「調べた割に、大したことができなかったな」

「そりゃあそうだよ。

中国では、名門大学の出身者ですら、スラムで寝泊まりしていたりするんだから。こんなので十分だよ。

創華ビルヂングは、不払いする前は、気前が良かったよ。

その金が取られたから、困ってるんだけど」

ドアが開いて、タカと小学生くらいの子供が顔を出した。

「誰、それ。お前の隠し子?」

 

 

アレンは何だか小賢しそうな子供だった。

「先生」の教え子。

「アレンは創華ビルヂングの件で大儲けしやがった。

悪いお坊ちゃんなんだよ、この子は。

それで家が警察に踏みこまれて逃げてきたんだよ。ミャオはやらなくてよかったな」

「待って、スマホでどうなってるか見てみるよ」

ミャオがスマホを取りだし、4人がよりあつまって、視線が彼の手元に集中した。

そして、あの変なグラフと数字の画面がでる。それがいつものパタン。

しかし、ミャオが取引サイトにアクセスした途端に、画面いっぱいにウイルスみたいな画像が広がった。

テレビゲームのモンスターみたいなやつだ。

 

 

 


セルバンデスがメモリスティックを刺した瞬間、爆音がした。

ロンゲは思わず耳を押えて、かがみこんだ。何かヤバイことが起こった。

セルバンデスを快く思っていない敵対勢力の襲撃か。

今日だってセルバンデスは、満足の行かない取引結果を持ってきた男を、リンチして血まみれにして捨ててきた。

あれが誰かまでは聞かなかったから知らないが、ああいう荒っぽいやり方が、恨みを買わないとは考えにくい。

俺は本当に職場運が悪い。セルバンデスは金払いも良くて、いい仕事だったのに。

玄関から、数人の武装した警察が踏み込んできた。

「お前は中国中の株式市場をパニックを陥れたな。

メイ・スンホンとタン・リャオチャオ。

メイがウイルスの入ったメモリをパソコンに突っ込んでインターネットへ広め、タンがそのメモリを持ち込んだ。

お前らを今この場で逮捕する」

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