すみま千円(漱石のほう)

レポート置き場かな?宜しくお願いします。

低能ビジネス4

 「もうウェディング・ドレスを着るのが憧れとか、そんなのでハードワークを押し付けるのは、半分以上の人に、詐欺がバレてるよ」

「ウェディングドレスって、いいか?

あんなの通販で買って、パーティで着ればよくない?」

ヤマダ妻は、女性週刊誌をパラパラめくりながら、

顔見知りの美容師とダベった。

彼女は誰とでも話を合わせるから、本音は分からない。

でもそんなことはどうでもいい。

美容師は客商売だから、きっと他人に悪口なんか漏らさない。

「主婦は楽っていう都市伝説誰が流行らせたの?」

「今の子は、高度経済成長で、年収1000万円とかあった頃の人たちを見てたからじゃーないの」

自分の髪を切るシャキン、シャキンという声が耳元で聞こえた。

「専業主婦なんて少ないし、バイトとか掛け持ちしないと生活できないよ」

ゴチック体のドギツイ、キャッチコピー。

歌舞伎の梨園の嫁姑の確執、ジャニーズの親子愛が云々。

ヤマダ妻は首をひねった。こんなの見て、結婚したくなる人、いるのかな?

「だけど既婚者だって、自分の行ってた軍隊はヘボチンだったとは言えないよ。ブラック企業もブラック育児も消えない」

 

 

彼らの生活に、面白いも面白くないもなかった。

どのみち面白くない状況なら、環境は彼らをあまり変えない。

「その文科省の女を、どうやって襲うの。っていうか、俺らそこまで覚悟ないだろ」

「じゃあ偏差値30を、頑張って40に上げるの。それで?

粗大ゴミが、燃えるゴミに代わったくらいの違いしかないよ」

「だけど学校制度が、10年くらいで劇的に変わるっていう可能性はないの」

「そんな楽天性があるなら、お前、政治家の事務所とかに飛び込んで来れば。

角栄ってのは、小卒だ。昔のヤクザと同じだよ」

「お前は行かないのか」

「俺は文科省の女を襲う方に、興味があるよ。だけど、そのあと臭いメシを食うことを思うと、どうかよ。ムショを出た時は、ハゲたオッサンだよ。

落ちこぼれ中学生が、文科省の女を襲ったっていう履歴しか残らない」

「ソレはアレだよ、テロリストってやつだよ。

あんまりいい方に社会を動かさない。ビン・ラディンのせいで、ほとんどのアラブ人は差別を受けた。

お前は仲間たちを地獄に突き落とす可能性があるよ」

ビン・ラディンって誰だ」

「バカは黙ってろ」

「仲間って誰だよ。全世界の、頭の悪い連中か」

「なら、お前は何が仲間だと思ってるんだよ。優等生か、スーツを着たオッサンか、女学生か」

 

 


今日は「家庭と学校の連絡にファックスを使うな」という件で炎上していた。

ヤマダ妻の住む、この辺の地域に、こんな下らないネタで炎上できる土壌がなかった。

ネットで祭りでもするしかない。

ファックスなんて絶滅危惧種、持ってない家が多くて、無理だから。

だけどメールだと、父兄と教師に、恋愛関係や依怙贔屓が発声すると、尾木ママがクレームを付けた。

そういうのがインターネッツの祭りだ。

フーン、民度、低いよ。どんだけ。

店と顧客の間に、いちいち恋愛や依怙贔屓は発生しないんだけど。

あんたら、どういう意識で仕事してんですか。

学校は企業社会より、知能が40くらい低いのか。

 

親密なコミュニケーションが仕事とはいえ、病院や老人ホームに依怙贔屓がありますか。ソレは当事者とプロが分かれているんではなくて、当事者同士がゴタゴタするからではないんですか。

 

ふんならファックス、公共事業で配れよ。ただでさえスカイピンの家庭に、ムダ金使わせんな。

ヤマダ妻だって、偏差値は高くない、偏差値が低いといえばそれまでだ。

 

メールで色恋沙汰か。ヤマダ妻は、担任の顔を思い浮かべた、若い男性だ。

色恋沙汰なんか発生しそうな気はしない。

だけど綺麗どころの専業主婦だったら?

あのPTAの役員を押し付けてきた華やかな彼女たちだったら?

ハア、そんなこと知るか。

ヤマダ妻は、パソコンを閉じて、義母の部屋へ行く。