読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

2:忙しいので書き殴りです、後で直します(すまん)

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

ロックバンド・インパール8


「中野ちゃん、やってくれちゃったじゃないですか」

民放ではあるまいし、NHKでこんな口のきき方をする人は少ない。
どこで覚えてきた言葉遣いかは知らないが、部下をチャン付けで呼ぶ時の鮫島は、かなりキレている。

鮫島は中野と違い、番組編成局が好きな人間、水が合っているのだ。

外の、民放局の人たちとも、交流があるっていう噂で、だから、彼の考える番組は、それなりに当たる。

報道一徹(本人はそのつもり)のNには、

その、当たる、当たらない、はサッパリ分からない。

分からないから、素人同然、まるで使えない。

だから鮫島は上司とはいえ、なるべく一緒にいたくない人だ。


「態度デカいのは承知じゃないですか、別に隠していたことじゃないし不祥事じゃないでしょ」
「イメージが悪いんだよ、うちは公共放送なんだ」
「だったら初めから態度あらためてればよかったじゃないですか」
「うちが態度がデカいのは、社内全体の問題ですよ」
「キミは誰に向かって口をきいているんだね」

 

 


黒人の税務署職員が、いるわけないんだけど。いや、いるんじゃないのか。んんん。

例えば、彼はあまり行ったことが無いけれど、原宿や六本木で、呼び込みをやっている黒人たちは、頭が良さそうだし。日本語が上手い。

日本語、難しいだろう。彼は日本国籍を持っているのか。

入管にタレこんでみようか。

何故なら、彼に中野は、薄気味悪さを感じるからである。

マルサくんと話していると20はいつも、公式ルートで認められなかった、闇取材の手引きをする、反政府軍のラリった兵士を相手にしてるみたいな気分になった。

もう1年以上前なのに、マルサくんは、俺の眼の前で死んだ、あの傭兵で、彼は本当は生きていて、俺に付きまとっているのかもしれない。

それは中野の一方的な妄想だった。

マルサ君はその傭兵の部族の人で、アフリカ人の生死を商売にしている罰当たりな俺を追っている、とか、バリエーションはいろいろある。

飢えた子供の写真しかネタがないと思われていたアフリカ大陸は、21世紀に入ってホットスポット化し、

紛争地区を抱えながら経済発展の機運が見込まれ、各国の傭兵や諜報機関が入り込んでいるのだろうし。

不味い、不味い。人は、公安とか、そういうことを言い出したら、不味い。

中野はただでさえ、新しい左遷先に馴染んでいないのに、これ以上道を踏み外してはいけない。

 

 

 

 

「Pさんと、俺は、知り合いなのん」

Pって誰だよ、

マルサくんは今日は新製品でも試していて、呂律が回らないのか。

こんなところで彼に会っているのを誰かに見つかると面倒臭いので、早々に物だけ受け取って退散したい。

暗闇でフードをかぶっているとはいえ、長身で肌の黒い彼は目立つ。

どうやって職質をよけているのかなど、分からないことはたくさんある。

「あの、オラ!オラ!オラ!ミュージックチャンプの土下座シーンってあるじゃないですか、

あれはフズテレビのPが仕掛けたんですよ、知ってますか」

「マルサさんも、くだらない番組見るよね。キミらは、ああいうの面白いの」

「あそこに映ってるの、仲野さんですよね」

「何が言いたいんだよ」

「だから俺は、中野さんをハメた人を知ってるって言ってるの」

「だから何なんだよ。フズのPに入れ知恵した人を知ったからと言って、俺にどういう対処の方法があるっていうんだ。

帰宅途中に後ろから刺すわけにもいかないだろ」

相手が胡散臭い黒人だと思ってつい出てしまう、反政府ゲリラ向けのジョークとか。

番組局みたいなぬるま湯にいると、逆に気が立ってしまうのは何故だろう。

後ろから刺すわけにはいかないが、でも、民放のスタッフなら、鮫島の知り合いかもしれない、

でも鮫島の知り合いだったからと言って、どうなる?

俺と鮫島は、そんなに仲良くない、むしろ……、

かといって、俺が鮫島に追い出されるほどのことを、何かしたか。

中野は人事に疎いから、足を引っ張ったり、あることないことを上に陳情したり、鮫島に恨まれるようなことをした覚えはない。

人気タレントの前に、気の利かないムサい格好で出て行ったとか。

局の偉い人が視察に来たときに、椅子の塵を払わなかったとか。

上役への、お辞儀の角度が足りなかったとか。

そういう不作法なら、中野には腐るほどあった。

広告を非表示にする