ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

ロックバンド・インパール13


海野は目の前に稲が生えていたり家畜が草を食んでいても、一向に何もする気は起きない。

豚や牛なら、ものすごく腹が減っていれば、蹴り殺して肉を食うくらいはするかもしれないが。

後のことなんか、知るか。

後先を考えられるのは、よほど恵まれた人間で、いわば、DNA貴族。

そんなのは全ての人ができる業務じゃないし、

ヤク中や精神障碍者にやらせれば人間性が取り戻せるんじゃないかみたいなカルトまで蔓延る始末、36計逃げるにしかず。


海野と堤は、共有スペースにパソコンを持ち込んで、
自分たちの作った広告素材が、どう反映されているか、インターネット上を検索していた。

「俺の勤労に勤しむ為の脳内麻薬は、尽きたんだよ」

「尽きたっていうか、元からなかった」
「精神科の薬は効かないらしいし。漢方とかどう?」

漢方薬っていうのはいろんな素材があって、動物素材のもある」
「ふーん」
「その中には、すごく高価な素材もある。目の玉が飛び出そうなほど。例えばレアなパンダとか熊を捕まえて、生かしたまま胆汁を取るんだよ。残酷だから、動物保護基金とかから訴えられてる」

海野はインターネット・ジャンキーで、ウンチクがすごい。

「だったら、こういうのはどうかな、っていうのが、あるんだけど」
「中国の山奥で密猟とか?」
「W民(ブラック企業の代名詞)の渡辺美樹とかを捕獲して、生かしたまま脳内麻薬を抽出すれば、まだ世界に流通していない、すごい薬が作れそうってこと」
「例の24時間ぶっ通しで働いていると、限界突破できるっていう、彼特有の分泌物だね」

堤もどちらかといえばオタクだ。ブラック企業にハマらない為の自衛知識では、負けてなかった。
「彼はエホバなんでしょ」
「じゃあエホバや統一教会の信者でも良いの?」
「あんな頭のおかしい教義で生きる気力が出る人は、おかしいよ」

W民は、従業員の過労死へのバッシングで、経営が傾いたり受難を迎えているが、自分の特異体質については、全く自覚が無かった。

全ての人が自分と同じK点越え体質をしていると思い込んでいるから、従業員に無理をさせて良心の呵責がない。

「でも彼らは、自分の脳内分泌物質が、売れるとなったら、売ると思う?」
「体が可笑しくなったら、責任取ってくれるのかな?」
「漢方は、中絶や死産した胎児の乾燥させたやつとかも売ってるからね。どういうルートか知らないし、違法だけど。
そんなの食って当たったら、当たったやつが、負けって感じ」

中国や韓国は、日本の危ないところばかりを模倣した新興経済国家という噂だった。福沢諭吉も墓の中で嘆いているかもしれない。