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ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

blue state(青人)1

 デストロイ、破壊衝動の街。

気が付いたら、こうなっていた、ということはよくあった。

人生はカーナビじゃない。

ここまで来た経路も、この先の経路も分からない。この辺りは、迷子の子猫ちゃんで一杯だった。

そもそもグーグル・マップに載ってるのか、ココ。ってくらい、絶望が辺りを支配していた。

軍事施設みたいにモザイク掛かってないか。

「今日は赤豚を3匹やった」

「マジで警察こないの?っていうか、アレが警察なんだけど。応援が来ない」

「止めとけよ。こういうのは、飽きるよ。殺す奴がいなくなったら、終わりだよ。

あとは、1000年の刑とか食らって、一生絞られる人生が待ってるだけ」

「青人の平均知能が低いっていう研究結果は、プロパガンダかもしれないが、本当なのかも知れないな。

俺たちには、イスラミック・ステイトほどの宣伝戦略もないし。

女、金、金、ウェーイとか言ってきたから、今の青人は、もうキング牧師も、マルコム・エックスも覚えてない」

青1たちは、猫を殺すとか、変な趣味は持ってなかった。

コレが殺した赤人女性の口に蛾を突っ込むとかいう、赤人サイコパスなら、

刑務所の赤絨毯に迎えられて、選り抜きの心優しい職員に囲まれて、毎日、毎日、心理テストなんか受けるんだろう。

青人にそういう道は無い。射殺されてエンド。

「元はと言えば、赤人警官が、無辜の青人を誤射して全く謝らなかったり、したからだろ」

「だけどここまでやってしまったら、聞いてもらえる話も聞いてもらえないよ」

「元から聞く耳持たれてなかったよ。

俺たちは要らない人間だ。向こうに、そう名実共に自覚してもらえば、良いんだよ。

青人はアファーマティブ・アクションで優遇されている、真面目に働かないから自業自得だ。

そんな偽善的なお説教はマッピラだって」

「奴隷は要らない、そうハッキリ宣言してもらいたい。ま、奴らには無理だ。奴らは奴隷がいないと生きていけない豚だ」

奴隷解放したときに、アフリカに送り返せばよかったんじゃないか。そうしたらKKKも青人のリンチも起こらなかった」

「お前、ソマリアの内戦みたいな目に会いたいのか。この銃がナタに代わるだけだよ。錆びついたナタで隣人と殺しあうんだよ。地獄だよ」

「ジャズもヒップ・ホップも、陸上の世界記録も生まれなかっただろうな」

「現地の青人を引き連れて、メメリカに攻めてくると思ったんじゃねーの。アフリカ人は、そんな航海技術とか持ってないし、被害妄想激しいよ」

感謝、憎悪、どちらも青人たちの心に潜む感情だ。

メメリカはアフリカよりマシだ。だけど、アフリカだって赤人に荒らされたんじゃないのか。彼らには、それ以上考える頭は無い。

アメリカは夢の国だ。夢に手を伸ばす、俺の腕がもう少し長ければ?デストロイで赤人警官と撃ちあっていると、そんなことを思う余裕がなくなっていく。

 

 

 

 

 


気分は伝染する。

この手の暴動は、瞬く間に広がることがあるから、赤1は不安だった。

いくら厳しい訓練で鍛えているとはいえ、味方が手薄な状態で、多数から襲われたり、銃を乱射されたら死ぬ。

現在、デストロイが魔窟化しているだけなら、何とかなるだろう。

大統領は、各地で老朽化した施設の、復旧を掲げていた。が、群衆の気分の広がる瞬間風速に、彼の創造的破壊なライムはどれだけ有効か。

「デストロイの警察って、まだ組織として機能してんですか?」

「敢えて新規募集というか、

赴任を拒否する人にはススメてないし、既存の人たちにも、辞めても良いよ、転勤願いとか受け付けるよ、とはいってるけど、クビとは言えないし」

「撤収したら駄目なんですか。もうここまで手に負えなくなってきて、下手に関わると、警察の責任問われるじゃないですか。住人にも、避難命令出して」

「ああいう虐殺って、だいたい飽きて止みますよ。何の解決にもなってないことに、本人たちが気が付くし」

警察に、青も赤もなかった。

メメリカの警察は、ほとんどの人種を取り揃えていた。

同じ訓練を潜り抜け、同じ目的で動くことの方が、同志感情を生みやすい。

肌の色なんて、コンマ一秒の第一印象だけだ。知らない相手へのレッテル貼りとか、政治利用。

上の方はまだ、赤人が多いけど。

赤人は、脅迫観念というか、ここは俺たちだけの土地だという気分が強く、たびたび政治利用された。

そして俺たちも昔やったみたいに、後続の誰かに追い詰められて殺されるんじゃないかという恐怖。

メメリカ、ここは侵略で手に入れた土地だ。だから?

「ハリケーン・カトリーヌ化するんじゃないですか、手が付けられない」

「かといって、避難されて来ても困るじゃないですか。

スラム住人って、少し職業訓練したくらいじゃ、使い物にならないでしょう。

面倒臭いから、ルノウェーの刑務所で訓練してもらいませんか。意外とウィン=ウィンじゃないですか。

欧州も景気の種に困って、難民に手を出してる始末でしょう」

「メメリカの刑務所に入っても、まず、まともになって出てこないですよね。アレ、絞るだけの装置だから」

「まあメメリカは人材、使い捨てだから。コケて立ち直るかどうか、全てが本人の自由。フリーダム名目で、前科なんか、いちいち聞かないけど、悪人に人権なし。絞れるところは絞っておく」

「犯罪は割に合わないと体得してもらえば良い、と。が、その学習能力がないのが、犯罪者なんですよ。自分にとって損な行動を、中毒的に繰り返す人間は腐るほどいますから」

「メメリカみたいなケチくさい黒字刑務所より、一見赤字の、ルノウェーの刑務所の方が、長い目でみたら、採算性がある可能性ないですか。

従業員を絞るなんて、海外に工場建てたら、賃金格差で一発じゃないですか。

絞られて凶悪化した奴を出して、また犯罪やられたら、そんな利益は吹っ飛ぶ大金が飛ぶんですよ。少し絞ったくらいでは採算が合わない。

逆に、凶悪犯を、1年で無害な羊に変えますなんて、ノウハウあったら、世界中で救世軍扱いされますよ。

何もせずに世界が手に入るじゃないですか」

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