ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

出出出出出弾1


彼女が見た自衛隊関連のサイトは洗練されていた。

大げさな、鷲のキャラクターや翻る国旗、そんなのは無い。

かつて、かつてオリンピックの変なエンブレムで騒いでいた頃に、

蛇と刀が絡み合った、ヤクザでも作らないだろうという、陸上自衛隊の危ないマークがあった。チャイニーズ・マフィアの蛇頭か。

オリンピック絡みで、おかしなデザイナーが跋扈していた時期だった。

彼らを輩出した美大では、生徒たちの手で模擬葬儀が行われた。

彼らが放逐されたあとの、その手のデザイン利権は、小池都知事に入るという噂だ。彼女は、蛇頭のマークは作らないだろう。

今のホームページはイメージがよかった。新幹線の整備士とか、建設作業員が、誠実に働く姿を映したような、無駄のない写真の数々は、その辺のオッサンが、片手間で撮ったのではないだろう。

役所のサイトは地味で、ブログって何、ソレ美味しいの、と言う感じの、HTMLやPDFファイルなどの懐かしアイテムが、堂々とグーグルの検索上位を占め、ノノには好感が持てた。シンプルで、90歳の老人でも読めるデカい文字、偏差値が40くらいのアホでもわかる、世の中の仕組み。

載っている漫画などは分かり易いが、ダサイ、コレってチャライ人材が、誘蛾灯のように集まるのを防いでいるのか。

ノノは高校の勉強より、こういうのを見る方が好きだった。

検索順位が下がるにつれて、イロモノ・サイトが増えてくる。霞が関内部の、チクリとか。そこがまた良い。真実は1つではない。

だけど、こんなと知って、どうするの、ノノはそんなに成績のいい学校行ってないし、そういう大学に行けそうな気配もなかった。

 

 

「10000ペソ賭けよう。俺の全財産だよ。随分、しみったれた財産だが、お前も似たようなものだろう」

「何にか。あのいけ好かないデブ軍曹が死ぬ確率にか」

「あんなデブなんてどうでも良い。あのデブは、死神から逃げる天才なんだよ。あそこまでくると、何かが取りついてるんだよ。あれだけ動きが鈍いのに、弾が奴を避けて通ってく」

「俺にも、何かが取り付いてほしいところだよ。死神よりは、幸運の女神がいい。で、何を賭けるんだよ」

「次の戦闘で、俺が死ぬか、お前が死ぬかだろ」

「そんな賭けには意味がないよ。人は死んだらお陀仏だよ。金なんか貰っても意味がない」

「だけど、あんたも家族がいるだろう」

「オイオイ、あなたに、この金を差し上げます。ご遺族との賭けに勝って貰ったものです、ってか。俺の家族は優しいが、ケツを蹴り飛ばされてお終いだよ」

例えば、アメリカやロシアの軍隊は、危険地帯への出動が多かった。当然、致死率も高かった。

恐らく、自衛隊よりは。日本人は、PKOで、やれ人が死んだ、これ人が死んだと騒ぐ。が、それは海外の人から見たら噴飯だ。

日本では、自殺や過労死でよく人が死ぬので、大して変わらない可能性もあった。

それに、兵士は、死ねばいいってもんじゃない。

死は、無駄だ、少なくとも、彼個人の人生にとっては。残された遺族にとっては。無駄以上の何かだ。どうあがいても埋められない喪失感だけが残る。

大切な家族を亡くして生きていかなくてはいけない、心もとなさ。彼は好きで国の為に命を奉じた。本当に?疑ったら、失礼だろ。

自衛隊は、災害救助など、他の国に無いタイプの仕事も多かった。

平和への貢献は、自衛隊のブランドになっていた。人を殺めない専門家集団、先取 専守防衛の為の、厳しい訓練。

が、実践経験があるにせよ、ないいせよ、どこの兵士の日常も、つねにギリギリだった。

例えば、日本各地の密林地帯で行われるサバイバル訓練は、全員参加ではないが、日本の山岳地帯のインパールのようなジャングルを孤独に彷徨い、蛇を見つけたらナイフで捌いて焼いて食う。食糧は現地調達だった、すなわち、その辺のミミズとか狸とか。

決まり:間違っても現地民をスパイ扱いして撃ってはならない、70年前のように。