ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

出出出出出弾4

>下のほうとか私見を入れ過ぎなんで、直したいんだが。


「駐屯地への侵入は不可能だよ」

双眼鏡で駐屯地を見て、千沙は言った。入口には、衛兵がいた。

駐屯地の周辺は、オタクがウロつくことは珍しくないから、衛兵たちは、多少の集団には驚かない。

あまりに所作が胡散臭かったり、何かか持ってそうだったり、黒装束だったり、ヤバイオーラを発していない限り。

「衛兵か。手始めにソイツを襲う」

「アホか。そこで通報されてお終いだよ。マッチョなお兄さんがワラワラ出てきて、エンド」

「屋外を狙おう。営舎は、神聖な地なんだよ。部外者は足を踏み込めない。訓練が終わって、出てくるまで待つ」

彼女たちは、コンビニで食糧を調達し、通報されないように適度に散りながら、駐屯地近くの監視班と、少し遠いところにあったコメダで出陣待ちに別れた。

「出て来たよ」

けっこう待った。席で粘る為に、コーヒーを2回ほど注文し、金が飛んだ。

「制服?」

「私服だよ」

「えー、詰まらん。ただのオッサンと変わらん」

「オッサンでもないよ。私たちとそんなに変わらない歳の顔の人、いるよ」

 

 

 

 


「パチンコ行こう」
「いかない」
「兵士1って、休みに何してるの」
「別に。本読んだり、コメダでコーヒー飲んだり」
「パチンコ行こう」

兵士1は、お前ら頭悪そう、とはいえない。ここの自衛隊員の、半分くらいはパチンコの常連で、

残りの4分の1くらいは、ベットの上に仰向けになって、スマホのゲームをしていた

外へ行って、近所のコメダで通りを眺めてボーッとするとか、本を読むとか、兵士1みたいな人は少数派だった。

家族と会いに行ったりする人も、無くはない。ただここは、平均年齢が若い営舎で、既婚者は半分いない。

自衛隊では、多くの資格が取れた。大型二輪とか、銃の取り扱い方法とか、小型船舶操縦とか。

基礎体力が大丈夫なら、マズイ就職先ではない。

が、オッサンになると、出世するか、よほど戦闘力がないと居辛い組織だった。

 

 


「徴兵なんか迷惑です」

普段はモノいわぬ兵士たち。どうしてか、呼び出された兵士2は、面倒な政治家にも言わなくてはいけないハメになった、どうして素人兵士と一緒にされなといけないのか。

こういう案は隊員に軒並み評判が悪かった。

自衛隊員はガタイの良い人などを選んでリクルートされる。体力テストに落ちたらアウト、スポーツの苦手な人などは、まず混じっていない。

自分は、体力に恵まれた。自衛隊の任務にあっていた。天から貰った資質を生かした任務で、

政治屋の連中の都合で、どうにでも二転三転する愛国心とか、そういう抽象論とは縁遠い。事情が違えば、警察官になったかもしれないし、他の技術者になったかも知れない。

渡航の資金や縁があれば、アメリカ軍や、変な噂の多いフランスの外人部隊に応募してはどうか、なんてヨタもよく飛んでいた。

アメリカは、軍に数年在籍するとグリーンカードが貰えた。

兵士2は、それが欲しいわけではないが、大国に挟まれて身動きのとりにくい日本の軍隊は、現場にしわ寄せがいく。

政治屋は、大したのがいない。この状況はクソだ。アメリカの傭兵になるか、アメリカと手を切り、チベットのように軍備を半ば放棄するか。

時代遅れの装備で北朝鮮みたいになって、独立と称するか。

「もちろんプロフェッショナルの、お宅と、一緒にするということではないですけど」

「だけど有事に、作戦で共に行動するということですか」

「素人でも適当に狩りだせばいいよ、地雷除去とか」

コイツは明らかに素人だ、兵士2は軽蔑が顔にでないようにするのに苦労した。お前が素人だよ、お前が地雷除去へ行けば良い。

渡された名刺には、国会議員とか書いてあった。名刺のバックに日の丸のマークが印刷してあって、独特だった。僕は右翼だよ。日本国を信奉している、などと言う。

「地雷除去は、難しいし、素人にそんな出番ないですよ。自衛隊以外には、業者やNPOの人なんかが、専門の訓練を受けて、やってます。そういうのに入れたらどうですか。人海戦術の要る、有事でも想定しているんですか」

「最近の若者はダレてるよ、鍛え直して欲しい」

「下らない理由で現場をかき回さないで下さい。私たちを巻き込まないでください。

人々を徴用すれば、自衛隊の支持率が下がります。迷惑だし、戦場は何よりも身体能力がモノを言う場所です。

兵士の戦闘力は、日々の訓練の賜物ではあるけれど、同じ訓練を受けて、同じ勉強をしても、出世する人もいれば、ドロップアウトする人もいます。

元から入隊できない人もいます」

「支持率なんか下がらないだろう。ヘタレどもが、少しは辛い思いをして、感謝の念が募るだろう。愛国心を養うチャンスだよ」

「下らないことに税金を浪費しないで下さい。もしかして、日本を韓国みたいにしたいんですか。

韓国の失業率は、一向に改善していません。ヒュンダイやサムソンなどの財閥にコネがあるような人を除くと、マトモな人は、海外へ流出します。少子化率は、世界一のレベルです。

ソウルの目と鼻の先にある、北朝鮮対策で、人手が欲しいのは分かります。徴兵は、タダで、安上がりです。

あなたも日本人を肉の壁にしたいですか。例えば、どこへ出兵しますか」

「日本と韓国を一緒にするか、危険思想の持ち主だね。私は話の持っていきどころを間違えたか」

兵士2は、ここでは最も、知性のある兵卒、くらいに紹介された男だった。知性、そんなものは、ゴミだ。と議員は思った。

「肉の壁なら、アナタでいいですよ。何しろ、最近は老人の方が根性があると、あなたのような人が仰るものですから」