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2:忙しいので書き殴りです、後で直します(すまん)

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

マフマフ10


「俺は、死ぬかもしれない」

クリア・ウォーターの従業員は、良くユカに話しかけてきた。落ち着かないと言う感じだ。政治的にリスキーな出動というのか。

ユカたちの語学学校が、仮に武装勢力に襲われたら、どうするのか。自衛隊を出して救うのが普通なのか、他国の傭兵などに依頼する方が無難なのか。

元々、レアメタル鉱山を警備していたのは、地元の警察だった。もちろん、代金は弾んだ。

傭兵を入れて、侵略のようなイメージを持たれることを恐れた為だ。だが、マフマフの治安は崩壊した。

「ここに入って長いんですか」
「俺は今回は初めてです」
「以前は何をされていたんですか」
「俺は普通に自衛隊にいたんですけど、海外に派兵された経験はありません。普段の訓練と、あとは災害救助に出たことがあるくらいです」

クリア・ウォーターは、日本企業が危険地帯に出張するときに、使っていた。公用語は、英語だ。

機動隊や自衛隊のOBだけでは、まだ周辺諸国の反感を買わないという保証がなかったから、海外の退役軍人なども指導者やメンバーに加えていた。

メンバーに日本人が多く、日本の資本だというだけで、多国籍企業の部類に入った。

日本人の自衛以外の目的に使わないから、基本、赤字。

かといって、既存の傭兵、ブラック・ウォーターなどを使えば、悪魔と契約したとか、これまたお門違いの文句が、左翼から飛んでくるに違いない。

そういうさじ加減が、彼らにはまだ良くわからない。人々にも良く分かっていなかった。

安保法制で、延々と揉めていた。何が良くて、何がいけないのか。自衛の為に何をすべきで、無駄な敵を作らない為に、何をすべきでないか。

 


カルシャは、ベンジャニの行方を将軍に聞きたかった。村の子供たちの行方を。

が、「お前のところの兵は、政府軍に襲われて壊滅しそうだ」という一言を聞いただけだ。

壊滅。どうにかしてベンジャニが生きていますようにと、神に祈った。

パパも、ママも、死んだ。頼れる人は、もう誰もいなくなった。この狂人の夜の相手を務めるくらいしか、生きる手段がなくなった。

自分は見せしめで兵士に襲われそうになって、手元がおろそかになっていたから、あのとき撃たなかったが、立場が逆だったら撃っていただろう。

もし長老を撃たなければ、ベンジャニが殺されるんだったら。自分は長老を撃った。

あのとき、子供たちは恐らく、自分の両親をハズした。なるべく遠縁の人を選んで撃った。それで大人たちの、全員が死んだ。

惨劇の起きた村。もしくは、平和だった頃の村。

カルシャは、そういう情景を夢に見て、真夜中に涙が止まらなかったり、冷や汗をかいて飛び起きたりした。

隣で寝ていた将軍は、少女を笑い飛ばした。

そういうのはよくあることだ。人殺しは、やってるうちに、慣れていく。

お前がその気なら、戦闘に出してやっても良い。銃を撃つのは好きか。

だけど、俺に向かって撃たれたら困るからな、それも無いな。

お前の村を壊滅させたのは、俺だ。お前は心の奥底で、俺を殺したいくらい憎んでる。それから将軍はまた笑った。俺はそういうことに興奮する変態だよ。

将軍は警戒心の強い人物で、カルシャがスキをついて銃を奪って殺したりできそうな感じは、全く無かった。

 

 

ベンジャニたちは、重火器をいくらか持っているからといって素人集団。プロの兵士の集団に襲撃されたら、お終いだ。

誰か救ってくれるのを待っていた。このどこへも行きつかない放浪から。

食糧だって、いちいち村人を襲うのが、億劫になっていた。だが、腹は減る。

彼らはある日、どこかの村で、外国人の集団を見つけた。

敵か、味方か。彼らは、小型のスピーカーのようなものを持っていた。現地語を、しゃべれる奴がいた。

「俺たちは取材をしてる。取材って知ってるか。

世界から、助けを呼ぶためにやってる。

ここは大変なことなってる。どこへ行っても死体が大量に転がってる。

お前らも、こんな姿にはなりたくないだろう」

「何か欲しいものがあったら上げるよ。食い物か?

残念ながら、命はやれないから、お互い、そういうのはやめよう」

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