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2:忙しいので書き殴りです、後で直します(すまん)

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

俺のペニンシュラ9

 

人民解放軍は、岸らの滞在する屋敷が攻撃対象で、近隣の住人には非難させて欲しい、という通告が韓国に来た。

韓国に利敵行為を行う私人を追放する為に攻撃を行う、という奇弁だが、大統領府は面倒臭いのでそれで良かった。

その情報は、いろいろなネットワークの中で、岸に届くはずだった。

メモリを屋敷に届けたのはブルネットの通信兵だった。

チンピンがいつも見つめていた女性、彼は彼女が触った壺が気になり、それを持ち去った。

 

 

 

人民解放軍の襲撃の噂はすぐにエイジアン・セキュリティ社に届いたが、警護対象が逃げない限り、彼らは動けない。彼らは、それが仕事だ。

「でも大使が滞在してるってことは、また解放軍は来ないんだろう。さすがに中国人同士で相打ちはしないよ」

「本土が、あの韓国大使を切ったのかも。何しろ中国は、人の命が安いし」

「あのオッサンが、そんなタマか?切られないように、各方面に保険を掛けてるだろ。それに、彼の憎たらしい顔を見ろ。

彼は祖国の為に命を落とすってタイプじゃない。

同胞を足蹴にしてでも生き残りそうな顔をしてる」

「憎たらしくない中国人の顔は、例えば、どんな奴なんだ。お前みたいなのか?」

「俺たちは、祖国の為には死なない。そんなの犬死だよ。

祖国なんてものは、無いんだよ。奴らは、ただ税金を取っていくだけ。

おっと、これはオフレコだ。誰かに言うなよ」

「言ったところで、ケチな日本人が中国人の悪口をいってウサを晴らしている、とか思われるのがオチだよ。だから、言わない。

それに、祖国の為に死なないのは、当たり前かもしれないし、当たり前じゃないかもしれない。

そのときの政治情勢によって、どっちにも転ぶんだよ、多分、知らないけど」

「でも俺は、この仕事に命を懸けてるよ。ペイは良いし、家族の生活だって保障してもらってるし」

ルーは年老いた両親と、出来のいい将来有望な親戚の子供がいると言っていたが、トダは詳しいことは知らなかった。

「会社が、何もしてくれないってことが、あるか?でも、俺たちは、死ぬのが仕事だったかな。ハハ」

「急襲を受ければ、対応が間に合わないかもしれないし」

「お前、こんなところで死ぬと思ってた?

トダは、家族とか子供とかいるんだろ。

俺が協力するから、コッソリ逃げたらどうかな?」

「ルー、つまらない事言うなよ。逃げることはできるんだろうけど、そうしたら、俺は、一生就職できないよ。そうしたら、家族だって路頭に迷う。意味がない」

「スーパーのレジでもやればいいよ。日本には働くところがたくさんあるって話だし」

「勝手に持ち場を離れたら、雇用主に対する、損害賠償とかあると思うよ、知らないけど」

「フーン、俺ら、そんなこと詳しく聞かないで就職しちゃったね」

彼らは、北の方の空を見つめたが、薄い雲が広がり、何も見えなかった。遠くの方でも、ヘリや戦闘機が飛んでいるようには見えない。夕方から夜に差し掛かり、小さな星が瞬いている。

 

 

西の空がオレンジ色に染まっていた。

木立に覆われた屋敷の庭は薄暗くなり、

壁際に積んである壺や花瓶の、白い部分は夕日で赤く染まっていた。


「お姉さん、これ上げる」

チンピンはブルネットの通信兵に、花柄の花瓶を差し出した。

「あら、ありがとう」

彼は彼女に話しかけるのは、初めてだった。

西日の陰になってハッキリ見えないせいで、彼女のことが、かろうじて直視できた。

しかし、彼には、他に言うことが無かった。

「この中に入っていたチップは、俺が持ってます」

ブルネットは、絶句した。

ここは確かに、簡単に人々が手を出せる場所だった。

だからこそ、下手なところに隠すより安全だったのだ。

「それで、返してくれるっていうのね?」

「違います」

少年は大人の顔をしていた。相手と交渉して、自分の意志を通そうという。

「このメモリは、俺の持ってる機械じゃ読めないんです。

俺の代わりに、解読して見せて欲しい」

「それじゃあ、こんなところに隠した意味がないわ」

「でも他の人には渡らない」

ブルネットは、仕方がないのでスマホにメモリを刺した。

スマホの画面に文字列が出現した。

通信兵が、チンピンの側にかがんでスマホを見せてきて、髪の毛が落ち、シャンプーの香りがした。

「暗くてよく見えないかもしれないけど、ロシアは領土の南側を大きく接する中国をけん制する為に、

北朝鮮の利権に噛んでいる、みたいなことよ。気が済んだかしら?小さなギャングさん」

 

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