読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

2:忙しいので書き殴りです、後で直します(すまん)

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

税ペック4

 

「お宅、山嵐カンパニーってところと、お付き合いあるよね」
「ハア、顧客名簿をひっぱり出してきて、調べればあるかもしれないですね」
「ならひっぱり出してきて」
「ハイハイ」
税務署職員1は、山嵐カンパニーが出してきたリストを、勝手に調べた。

「あるよ」
「だけど、ただの客ですよ、客。商売は客がいないと成り立たないからただの客なんですよ。いちいち素状がどうとか調べない。お宅みたいに資金潤沢じゃないですから」
「そこ潰れたんだよ」
「そうですが。うちは顧客の予後なんか感知しません」
「知っててやったんだろ」

互いに面倒くさいという顔になった。だが、面倒くさいのがこの仕事だ。

「ハア、だったらそっちも知ってたはずじゃないですか。山嵐は潰れるから、おつきあいするなよ、ウチが目を付けるからな、って、ハナから警告してくれなかったんですか」
「不可知論みたいの持ち出すなよ。そんな話はしてない」
「その会社の事情なんて、その会社の人しか知らないです。俺は知らなかった、お前は知ってた。そんなのイチャオモンですね」

税務署職員は、態度がデカい。それは認める。

それは業務上の性質で、ソイツの性格じゃない。それが板についてしまい、プライベートでもそういう態度になると友達が減る。

だがそれ以上に鉄仮面なのが、脱税関係者だ。

態度的に、下手に出ようと上手に出ようと、大して収穫は変わらない。

証拠を持ってきてつきつけたり、取引を持ちかけたりするしかない。

 

 

ハッピー納税には、裏オプションで顧客に脱税スキームとかを教えて、高額の料金を取っている疑惑がかかっていた。だから待遇も良くて、有能な税務署OBとかも飼っていた。

税務署を辞めた奴と、止めてない奴は、ベタベタ付き合ってるわけではないが、ものすごく仲が悪いってわけでもない。

「浜さん、ハッピー納税、辞めた方がいいよ。最近、ウチがマークしてるから。黒の確率が高い」
「ハア、それ、間接的に社長に伝えろってことですか」
「俺は単に浜さんに知らせただけだよ。元同僚のよしみで。
それに、OBが悪さをすると国税のイメージ落ちるだろ」

浜とOBはかつて、悪い奴のところへ突撃かけたり、同じ陣営にいた。今度は俺らがソレをやられるってことか。浜は酒が不味くなった。

有能な攻めの俺と、有能な守りの俺、盾と矛か。

国税のイメージが落ちる以前に、自分の就職活動に響くから、悪さなんかしないですよ」
「お宅の社長が、ビリオネアっていうセミナーやってるの知ってる」
「俺は人の私生活をネチネチ調べる習性ないですから。税理士は、そこに職があるから働く、それだけです」

「税務署職員は、黒そうな奴の私生活をネチネチ調べるのが仕事なだけだろ。お前、昔の職場に恨みあるの」

たしかにハッピーの社長は、副業で変なセミナーをやってる噂があるし、そういう客も事務所に来ていたが、浜は参加してなかった。

ハッピーの考えることなんて、何か裏か穴があるに決まっていた。

三十六計逃げるにしかずで、浜は本当に何も知らなかった。

「あんまりあわないから止めただけですよ。税務署は待遇悪いし」
「待遇良すぎるところは、大体、変なところから資金出てるんだよ。お宅の社長、そこまで客に人望あるのかよ」
「会ったんですか」
「チョビ髭はやしてたり、手品師って感じだろ。怪しくないと思う方が可笑しい」
「堂々と怪しいですっていう風貌をしてるってことは、潔白の証じゃないですか」
「世の中、いろんな考え方があるよ」

OBの言うのは、白でも黒でもないって感じだ。

先方のハッピーは、どうするか。

自首してくる。海外に逃げる。ハッピー納税の社長が、どういう行動パタンを取るかは知らない。

完全に黒かどうかわからない段階で、相手方を揺さぶってみる。

本格的に黒の証拠を取るには、もっと予算が要る。脱税のスキームが込み入っていて収穫の無さそうな奴には、予算が出ないから、あまりに手際が良すぎる脱税者は実質野放しだ。

それはそれで、真面目な税務署職員には癪に障る。

 

 

 

 


アノニマスの晒した顧客名簿って、習均平とかプーチンの側近とか、そんなんばっかりじゃん。

ロックフェラーとかブッシュ一族の資産はどこにあるんだよ、とか誰も突っ込まないの。

別にそんなこと突っ込んでも、アノニマスの誰も得しないじゃん。

アノニマスは腕利きのハッカーだ。

冷暖房完備で、インターネッツ三昧の生活は手放せない。途上国の人の利害なんか、代表する理由が無い。

だから、NSAとかが実質飼ってる火消屋みたいな奴、かどうかは知らない。実態は良く知られてない。

誰かが当局の堪忍袋の緒が切れることをして、司法取引で芋づるに捕まったり、内輪もめがあるらしい。

「表の資産家は、フォーブス100とかに乗ってるからいいんじゃないの」

某税務署の職員は、雲の上の話をして、憂さ晴らしをした。

汚職屋の財産は、どこにも乗らない。だからアノニマスが晒す必要があっただろ」

タックス・ヘイブンに金逃がしてる人は、フォーブス100とかに載らないってことだから、人々は誰が金持ちか知りたかっただけじゃねーの」

「金を持ってると知られると強盗が押し寄せてくるという意味では、長者番付自体が、重大な人権侵害だよ」

「だけど本名で暮らしてる金持ちのことは、全部インターネッツで分かるんじゃないの」

「金持ちは警備費用が大変だな。

月収20万くらいで狙われるようになったら、警備費用で飛ぶから、1銭も稼がない方がマシな世界になる」

「そこまでひどいのは、南米とかだろうよ」

「だけど、このまま世界的な鎖国傾向で世界経済が収縮したら、人口だけは多いから、盗賊が激増するのは間違いないよ。

月収20万でも強盗の心配をしないといけない世の中が来る」

「セコム、ウマウマじゃないか」

広告を非表示にする