ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

インダストリアル・ドリーム3


加藤はバカがよくやるように、ルートを間違えた。

「お前って、変だよ。俺は本当に頭が悪いから、お前の知能があったら、派遣工はやらないよ。オイル塗れの一生だし、いつクビになるか分からない。

トヨタだって、いつ海外へ逃げるか分からない」

「変かよ。お前も、床の上で味噌汁とか食わされたりしたら、気が変わるよ」

周囲は阿呆だらけだが、加藤は、どんな阿呆でもノリで流せた。そういうのって慣れてるし。阿呆だって、そんな悪い連中ばかりじゃない。ただ阿呆なだけだ。

「でもお前、こないだテレクラで捕まえた女と寝たんだろ。その、お前のガッついた性格、ママンが鍛えたんじゃないの。

俺は草食系だから、テレクラなんて怖くてかけられないよ。チンカスとか言われそうだし」

「ふんなら、アグレッシブな性格なんだろ。遺伝だよ」

「じゃあ、怖いママンがいてよかったじゃん」

「よくねーよ」

「何がよくないの」

何がよくないのか、何がいいのか。全く持ってわからない、大統領にでも聞いてみたい。

まず猫の首を斬ることから、最後は人間のクビをきった酒鬼薔薇だって、母親のヒステリーへの対応方法が全くわからなかった。

ただ、そんな奴は、古来から恐らく腐るほどいた。今は管理されてるから、暴走した奴が目立ちやすい。

 

 


イギリスの炭鉱労働者はサッパリ頭が回らず、駄弁ばかりが出た。どこの炭鉱労働者だって、大して頭は回らない。

サッチャーの顔に炭を塗ってこいよ」

アイルランドのテロリストと間違えられて、射殺だろ。あの女に冗談は通じネーヨ」

彼らは酒を飲む金まで節約するようになったが、

最近のリストラのニュースに同情したパブの主人が、奢りを出してくれることが多くなった。

成人してこのかた、ブルドーザーや掘削道具代わりに使われてきたような人材だ。

「彼女の商店は、世界情勢の変動に揉まれて続いてきたことが自慢らしいよ。

だけど仕入れ先を変えるだけじゃないか。

炭鉱は仕入れ先を変えるも変えないも無いだろう」

「アンタんところの実家の商店街が、天変地異で陥没して吹き飛んだら、世間から全く同情されなくて平気かどうか聞いて来いよ」

「炭鉱という点で捉えるから駄目なんだよ。炭鉱は終わった商売なんだよ」

「だったら、次があるはずだよ。俺たちは炭鉱に特化した労働者だし、それが国が俺たちにずっと要求してきたことだ」

 

 


「チャオさんが死ぬ前になにか言ってたかですか?」
本社から、調査員みたいのが来た。

例の20人くらい、ホンハイの従業員が連続で自殺した事件だ。
中国で20人とか死ぬのは、珍しくない。
だがフォンハイは世界企業のアップルの下請けとかやっていたから、有名になってしまった。
「この件は国際事件になってしまったし、真面目に調査してるんです。何か知ってることがあったら、教えて下さい」
「あんまり話したことないんで、分からないです」

「何でも良いです。何か情報もっていかないと、僕も上に怒られます。何か思い出せることがあったら、お願いします」

「スナックの姉さんに入れあげてたよ。俺は何がプレゼントとして効くか聞かれたよ」
「ソレ、チュンじゃね?」
「そうだっけ」
「チャオは、ここの女子工員とつきあってて」
「いや、チェリーって子と二股かけてて」

駄目だ、やっぱり信ぴょう性が無い。

いくら何でも全寮に監視カメラをつけていたわけではないし、それはさすがにプライバシー侵害だ。

NSAの職員ならともかく、企業は工員をいちいち監視しない。

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