ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

indian anonymous21


「私はホニャララ工科大学で多くの技術を身に着けました。

アメリカでシリコンバレーに就職することもできましたが、インドの為に尽くしたいと思い、帰ってきました。

国父ガンジーの魂を受け継いで、地元へ尽くしたいと思っていました」

オイオイ、嘘こけよ、と思ったのは仲間のアノニマスだけだ。他の聴衆にはバレていなかった。ここまで、ヤジなどは特に飛んでいない。

それに彼の経歴は工科大学じゃなくてMBAだった。ただ経営技術なんて言っても、分かりにくいんだろう。

テクノロジーはインド2政府が国策として持ち上げていたから、人々に分かりやすい。

それにいくらなんでも盛り過ぎた。だが、盛り過ぎないと反応しないのもマヌケ連中の特徴だった。

ナノが支持者の間を、ケータリングの食事を配って回った。

こんなパフォーマンスに、あんまり意味はない、誰がやってもいい仕事だ。

ナノは候補者の妻です、などの嘘まで混ぜていた。ナノはサニーの妻だし、MBAホルダーはまだ独身だ。だけど、やっていて、楽しければいい。

 

 

「俺はシーハの側にいたいんだ。アンタの父さんのことも守ってやる」

壁は最近、推せば何とかなるんじゃないかなって言う気がしていた。勘は鋭い方だ。

「ここに、いつまでいられるか分からないよ。マリアの涙は表向きそう見えるような、慈善事業団体じゃない。シビアな企業よ」

「俺が暴動を抑えた件で、しつこく恩を売ってやるよ」

「そういう態度は、逆に追い出されるじゃない」

「そうか」

マリアの涙のことは、シーハの方が良く知っている。

「シーハは、どこかの金持ちを見つけて、ついていく予定でもあるのか」

「金持ちは、スラム出身者とは付き合わないでしょ」

ボリウッドの女優なんて、どこの馬の骨とも分からん奴ばかりだよ。

彼女たちは薄着で踊ってるだけだ。そこへ行くと、アンタはNPOの公共CMに出てる。大分、高級だ」

「何で知ってるの」

「得体のしれない奴に聞いたからだ」

そう、俺はストリートのことなら何でも知ってる、そういうことにしないとシーハは俺を気にしない。見栄は、はれるだけはるのがインド流だ。

「金持ちなんて興味ないよ。アナタはスラムでも生きて行けるような人でしょ。インドの金持ちは、一度失脚したら死ぬのよ」

「シーハは俺が嫌いじゃない」

「嫌いじゃない。今まで見た中で、マトモな男の5本の指に入るよ。だけど、札は多いほうがいいでしょ」

つまり、誰とでも組むってことだ。

確かに、いつ追い出されるか分からない外資NPOに、スラム出身者が3人揃っただけでは、少し札不足だ。

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