ちきうアネクドート

仕様でどうしても消せないが、リンク先の婚活業者はココとは無関係です。

パチンコ、岸ンジャー1


英語のWASは過去形だ。

で、ISは現在形でISだったんだけど、イスラミック・ステイトが出てきたから、IZに変えた。

え、変えてないのか、大丈夫なんスか。

「知らんよ、気になるならMARK ISのお客様相談室へ電凸して来い」

「嫌だよ、本部へ掛けろ」

「お客様相談室なんて、防御用ロボットみたいな定型文しか言わないよ」

「MARK ISは、ISをマークするっていう名称だからいいんですよ」

で、IZの別荘は、どういう按配か、大した風格も周辺環境もないのに、要人が訪れた。

ネットゲリラとは何か。

私人が始めた、IZの現産品をメインにした通信販売で、ついでに政治ゴロみたいな文章を載せて全国へ名前を売っていた。

IZは伊達に観光地はしてないから、公明風靡なリゾート地には欠かない。

大きなカウチに座った大柄の男性が、青い目が彼を見つめていた。

ネットゲリラ1は、目の前のオッサンが要人かどうか分からなかった。

貰ったばかりの名刺と相手と交互に見た。名刺には、岸ンジャーと書いてあった。

ネットゲリラ1は毎日ブログで岸信介満州麻薬王とか叩いてるし、どこかからの、忠告なんだろうか。それとも、本当にキシンジャーの一味か、まさか。

いくら何でも世界を飛び回るのに忙しいキッシンジャーが、IZみたいな僻地に来るかよ。

俺たちは潜水艦だ。俺たち以外の、世の中の人々は全員、魚だ。

かつてネットゲリラ同士が、底辺で泥を啜って生きているときに勝手に作ってみた標語で、ついでにブログにも堂々と書いていた。

アングラっぽさを醸し出して人々の耳目を集める為に。そういうのって、総会屋時代の手法じゃない?

だが、潜水艦なら、青い目の外人は怖くない。

目の前の相手が、名詞にキッシンジャーと書くような人間だろうと、岸死んだと書くような手合いだろうと、大差はない。

そういう胡散臭い人間が、これまでどれだけネットゲリラ1の前に現れたことか。そう思えば、こんな手合いは、チンカス。

っていうか、その沈黙、何なの。ネットゲリラはガンの付け合いに退屈して、脳内を妄想で埋めた。

コイツは、タチの悪い魚なのかもしれない。タチの悪い魚って何だ、フグとか電気ナマズとか。

だけど、ウー、マンボー、とかいっておけば通る相手かもしれないだろ、何しろ外人なんだし。

外人は長い足を組み変えた。

だいたい、彼の家はM島なのでIZにはヤボ用で来るくらいだった。イスラミック・ステイトをマークするもクソもない。

地元のオッサン連中は、面倒臭くなるとすぐコレだ。俺はヤクザ臭い売文業をしているし、産業廃棄物だって扱っているが、大したヤクザじゃないんだよ。

 

 

 


かつて都心の片隅に、ロリコンの危ないF俗店があった。

ここの待合室で、どういうことが起きるか。

客同士は、あまり接触しないように動線を引いてあるが、混んでいるときなど、不可避的に顔を合わせることもあった。

そのとき互いの心のうちに生じるのは絆、のはずがない。コイツ、ロリコンなんだ。見た目によらず、フーン、ロリコンか。

こんな立派なスーツを着ているのに、見た目によらずロリコンか、それって俺か。

目をそらすオッサンがいた。逆に、まじまじ見てしまうオッサンがいた。

コイツも俺のことを思ってる。コイツこう見えてロリコンなんだ。イケメンなのにロリコンなんだ、って。

彼らがこういうところへ来るのに、深い事情があることもあれば、酔った勢いだったり、全く根拠が無いこともあった。

だが、運悪く変なオッサンの隣に座っても、幸いなのは、2度と合わない事だろう。

だいたい、ロリコンなんかと知り合いになりたくない、団子三兄弟か。

「何やってるんだ、バーカ、しばくぞ」

1人のオッサンが勝手に待合室から奥へ侵入し、ある部屋の前で、ドアを蹴り始めた。1時間待ちです、といったのは若い日のネットゲリラ2だ。

面倒臭い。

この手のトラブルは、その客の案内を担当したスタッフの減給になった。

減給といっても、給料は適当だった、

客から集めた金を、山分け。

一応、必要書類は作る。

が、戦中の従軍慰安婦宿ではあるまいし、チェーン店じゃない。

ネットゲリラ2は、首をひねった。

ロリコン客ってのは、大人しいはずなんだけど、

その辺をウロつく児童に、本当に手を出す気が無いから、いそいそとこの手の店へ金を出してやってくる。

周囲のスタッフから、お前の案内した客だろ、という目線が集中していた。

何だよ、俺が気が弱いの、知ってるだろ。ネットゲリラ2は、恨みがましい目線で全員をチラ見した。だが、ここで、そういう言い訳は通用しない。