隠居生活

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クリエイターワンラーランド

クリエイターワンダーランド 不思議の国のエンタメ革命とZ世代のダイナミックアイデンティティ
中山 淳雄
2024-02-22
子供の頃からネットやスマホが当たり前だったZ世代は、使うアプリや消費行動なども、他の世代と異なっています。
少子化している日本では、Z世代は少数派です。
普通の人生があまり一般的でなくなり、自分らしさを求める人が増えています。
かつて、国民を一つにするような多くのメディアが登場してきました。
昔は不登校になれば社会不適合者でしたが、今はネット上に授業や居場所があり、とくに問題になりません。
平均収入などをきにすれば、惨めな気持ちになったりします。
コンテンツはアイデンティティが成立途中の若い人にとって、とくに大きな存在感があります。
かつて漫画や音楽のようなストック型の商品にも、ファンは大勢いました。
人々の行動は、ダウンロードからアップロードになっています。
インターネットでSNSや動画が普及すると、歌やダンスをやってみたという投稿が増えます。
音楽配信サービスなども増え、企業の著作権の扱いが柔軟になっていきます。
ボーカロイドという架空のアニメ歌手などを使った創作が流行り、そこから音楽デビューする人も増えました。
音楽をTIKTOKの投稿などに使うことも増え、音楽の聞きやすさよりも使いやすさを重視したユーザーが増えます。
アバターのあるサービスなどでは、利用者の多くが男性なのに、多くの人が美少女として登録していて、疑似恋愛なども成り立っています。
 
ユーチューブなどは誰でも投稿できるので、プロとアマチュアの境目は曖昧です。旧メディアでは、デビューして売れていくという形がありました。
今は投稿すれば、誰でもクリエイターです。
視聴者が1人でもクリエイターで、広告収入が入る人のほうが少ないです。
小説家になろうとか、ゲーム実況とか、有名人の声で喋ってみたというようなソフトも人気があります。
 
今の人は、いつでもアクセスできるコンテンツの山に囲まれています。
新作を見る時は、評判などを参考にして、失敗しないようにします。
宮崎駿の新作で、前評判などを出さないようにして映画を公開していたら、興行収入は伸び悩んだようです。
逆に、今しか見れない体験型のコンテンツなども人気です。ディズニーランドのパスポートは値上がりし、一部のファンに支えられて伸びています。
ディズニーには政治性がなく、ネット投稿にも映えます。
コロナの時期などに、みんなでできるアナログのボードゲームなども人気がでました。
ゲームセンターは古いコンテンツになりつつありましたが、UFOキャッチャーは人気が高まっています。取ったらSNSで自慢したり、オークションサイトで売ったりできます。
黎明期にはコスプレ喫茶などがありましたが、今はよくテーマごとに期間を区切ってコンテンツとコラボレーションし、イベントにするカフェなどもあります。